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2009年1月27日火曜日

FileMaker Pro 10 アップグレードはしないでおこう

FileMaker Pro 10へのアップグレードお勧めダイレクトメールが来ました。ひとつ前のバージョンのPro 9は2007年9月に発売されたので、一年半ぶりのバージョンアップになります。バージョンアップにかかる料金は22800円(2009年3月19日までは19000円)とのこと。

同封されている説明のチラシを見ると、今回のバージョンアップはあまり大したものではなさそう。少なくとも私がふだん使ってる範囲ではそうです。また「FileMaker Pro 10/Pro 10 Advanced データベースは、FileMaker Pro 9/Pro 9 Advanced および FileMaker Pro 8.x/Pro 8.x Advanced と同じファイル形式(.fp7)を使用しているため、これらのバージョンの間でデータベースを簡単に共有することができます」とのことですから、今回は見送っておくことにします。

Pro 10へのバージョンアップで気になった点ですが、インターフェースと見た目が大きく変更されています。「 ユーザの方々からいただいたフィードバックに基づき、能率的なナビゲーション、優れたワークフロー、時間を節約できるショートカットを提供できるよう、ステータスツールバーのデザインが新しく変わ」ったそうで、こんな風になってしまいました。

このソフトは初代のファイルメーカーProの頃から(もしかするとファイルメーカーIIの頃からかも)、ツール類がウインドウの左側のコラムにまとめられているインターフェースが特徴でした。レイアウトとブラウズと検索のモードの変更はメニューバーを利用して行い、各モードでは下の図のようにそのコラム内に配置されるツールが変化するというものでした。

この伝統的なインターフェースを捨て去ったのはなぜなんでしょう。むかしからの作法に慣れている人よりも、MS Office流のツールバーに慣れている新しいユーザーが多くなってきているからなんでしょうかね。でも、ワイド液晶のディスプレイを使うことが多くなってきている今日この頃、メニューやツールの類は左側なり右側なり、サイドに配置する方法が流行ってもおかしくないと思うのです。書類はふつう縦置きにして使いますから、その方が書類の表示範囲が広くなって便利なような気がします。特に、Mac OS Xでは下にドックがあって、実質使えるディスプレイの上下がより狭くなってますからね。

2009年1月26日月曜日

リンククラブ 退会確認のメールが来ました

リンククラブ事件の続報ですが、退会依頼を受け付けた旨のメールが来ました。内容は下記のようなものです。リンククラブのサイトから退会を申し込んだのが16日か17日なので、あまりに返事が遅い。また「受付日」というのが1月26日になっているのにも、すごく違和感を感じます。土日が休みなのは理解できるとしても、郵便で退会を依頼したわけではないのだから、受付日は本来なら1月19日のはずだと思うのです。

退会依頼だとか返金要求だとかが殺到して忙しいのでしょう。でも、オンラインの取引で受付の日付がずれていたら、困った問題が発生することもあり得そうなので、日付をこういう風に遅らせて返信メールに記載するのは、ふつうの企業ならしないような気がします。今後こことはお付き合いすることがないと思うので、まあいいのではありますが。





 受付日:       2009年1月26日

 会期満了日:     2009年2月末

会期満了月までのニューズレターの発送となり、翌年度の更新をお止め
させていただきます。

なお、こちらではリンククラブの退会のみの受付となります。

リンククラブの他サービスや、各種オプション接続サービス(LC ADSL50M、
LC HIKARIなど)の解約をご希望の場合は、お手数ですがそれぞれの窓口から
解約手続きを行なっていただきますよう、お願いいたします。

2009年1月23日金曜日

壬辰戦争


鄭杜熙・李璟珣編著 明石書店
2008年12月発行 本体6000円

2006年に韓国で開かれた国際的な学術会議での発表をもとにつくられた本です。16世紀末日・朝・中の国際戦争は、日本では文禄慶長の役、韓国では壬辰倭乱、中国では抗倭援朝と別々の名前で呼ばれ、それぞれの国の一国史の中で考察されて来ました。しかし、東アジアの視点からとらえ直すことの意義から、この会議の参加者一同は、この戦争を壬辰戦争と呼ぶことに賛同したのだそうです。妥当な名前だと感じます。収載されている論考の中から、知らなかったこと・面白く感じたものをいくつか紹介します。

晋州が落城した時に、論介という名の一人の妓生(歌舞や進級などに従事した官妓)が川のほとりの高い岩の上で日本軍を出迎えました。武士の一人が論介に近づくと、彼女はその武士を抱きかかえ道連れにして、川へ身を投げて死んだそうです。壬辰戦争後しばらくは、このエピソードが顧みられることはありませんでした。しかし朝鮮時代後期になると国のために死んだ義妓として称えられるようになり、植民地時代には「植民地期に男性の民族主義知識人たちが犯した罪を、代わりに贖ってくれる恋人」として多くの詩や小説に取り上げられました。そして、朝鮮戦争期には国連軍のために「憂国女性が自ら進んで奮起し、献身慰安の任務を担うこと」が求められましたが、国のために喜んで命を預ける存在としての論介像がこの時期に強調されたそうです。ある一つの物語が、社会の状況に応じて受け止められ方が変化していく様子が明らかにされています。

被虜人の本国送還の問題を扱う論考がありました。戦後、徳川幕府の働きかけで日朝の国交が回復するわけですが、初期に日本に派遣された朝鮮からの使節は、被虜人を本国送還することを主な目的の一つとし、刷還使と称しました。刷還使は帰国後の優遇措置などを謳って被虜人の招募を行いました。しかし、実際に使節とともに帰国した被虜人たちは、釜山到着後に新たに奴婢にされたり、食料にも事欠くような状態で留められたりしたそうです。朝鮮側では、朝鮮にとどまれた捕虜も日本に連行された被虜人も、日本側に協力したのではないかという疑いの目で見ていたそうです。なので、国家のメンツとして被虜人の本国送還事業が行われても、国内に連れ帰ればあとは知らないという状況になったのではないかと言うことで、興味深いお話です。あと、この論考の筆者は日本人なのですが、こんなことを韓国内の集会で発表してもOKな時代になっているのですね。

李舜臣は、戦闘に対する方針の違いから国王宣祖によって左遷され、慶長の日本軍再侵攻への敗戦を受けて再度起用され大活躍後に戦死したエピソードがあり、宣祖在位中と次の光海君の時代には、公的には多くの勲功者の一人という評価にされていました。しかし、光海君がクーデターで廃位されると、正史が書き換えられ、身を投じて国家に忠節を捧げた英雄として顕彰されるようになります。ただ、日本の侵略に対する王朝の対応の失態を明らかにしないために、朝鮮王朝時代には日本に対する敵愾心を高める存在としては利用されることはなかったそうです。しかし、植民地時代に出版された本や小説では、王朝の政治の乱れが壬辰戦争初期の敗戦を導いたことと、愛国者李舜臣が国を救ったことが描かれるようになりました。ネルソンや諸葛孔明以上と称える表現もあり、朝鮮総督府がこういうナショナリズムを宣揚するものの出版を許していたことも驚きです。また、朴正熙政権は軍事独裁を正当化するために、軍人である李舜臣の民族指導的精神を強調し、宣揚事業を行いました。ソウルにある李舜臣の大きな銅像もこの時期に建造されたものだそうです。時代背景により李舜臣言説の変遷する様子は興味深いものです。

また、女真のヌルハチの壬辰戦争に対する対応を論じた論考も、東アジアの中の壬辰戦争という性格を明らかにしてくれていて、面白く読めました。戦争過程や戦闘の技術的な側面についての論考はありませんが、壬辰戦争が朝鮮の人たちの民族意識に与えた影響や史実と歴史意識の関係(火旺山城について扱った章がありこれもおもしろい)、外交的な側面に焦点を当てた論考がほかにも収められています。知らないことがたくさん書かれていて、面白く刺激的でした。

2009年1月20日火曜日

リンククラブ事件 返信メールとニューズレター最新号

リンククラブに送った返金依頼メールですが、2009年1月20日 2:11:39:JST付で、下記のような返信が来ました。返金してくれるとのことですのでしばらく待とうと思います。

このメールは午前2時過ぎに出したことになっています。私は電子メールのシステムをよく知らないのですが、これは送信時刻そのものなのですよね。内容的にはテンプレ貼っただけのメールのようですが、こちらが依頼のメールを出してから50時間以上経過しての返信なので自動返信だとも言い切れず、ほんとにこんな時刻までお仕事しているのだとしたら、御苦労なことです。

それにしても、メンバーズカードを発見する前に問い合わせた会員番号の件についてはまだ返事がありません。「ただいまお問合せが集中しており」とはいっても、今でも自分の会員番号が分からずに問い合わせ中の人は、そんな悠長には構えていられないでしょう。リンククラブさん、さらなるご尽力を。

などと考えながら帰宅してみると、ニューズレターの最新号が届いていました。これで、会員番号問題は解決です。そして、昨年12月に一万円を無断で引き落としたこととそれに不満なら一月中に連絡すれば返金するよというサイトトップにあるのと同じ文面の告知の印刷された紙が一枚入っていました。今回の問題に関しては、この紙を見て初めて知る人も多いと思います。きっと、返金を求めない人なんていないんじゃないかな。


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平素はリンククラブのサービスをご利用いただきまして、
誠にありがとうございます。

ただいまお問合せが集中しており、お返事が遅くなり申し訳ございません。
ご返金依頼のメールは確かに受領させていただきました。

また、この度の件につきましては、
大変ご迷惑とお手数をお掛けして申し訳ございませんでした。

ご返金につきましてはクレジットカードでの決済の場合、
弊社からクレジットカード会社への手続きは、〆の関係で
来月中旬の手続きとなります。
クレジットカード会社によってご返金の時期は異なりますが
2009年3月〜4月頃にお客様の口座へ入金される予定ですので
ご了承頂きます様お願いいたします。

また、口座振替での決済の方は、ご依頼いただいた順に、
ご登録のお口座へ順次ご返金させていただいております。

ご返金につきましては、現在最優先で処理させて頂いておりますので、
今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます。


複数のメールを頂いている場合は、同様のご連絡が重複してしまう
可能性がございますが、ご了承お願い致します。

2009年1月19日月曜日

経済発展と両替商金融


石井寛治著 有斐閣
2007年7月発行 本体4400円

幕末明治期の日本では、不平等条約下ながら外商の内地での自由通商が許されず、また買弁も根付きませんでした。輸入品の国内での流通は日本人のしかも新興の商人が主に担いましたが、開港場での買い付けには多額の資金を要しました。また、19世紀の世界の常識とは違って、日本は外債を排除して自力経済建設路線で産業化することをめざしました。これにも多額の資金を要しました。輸出入品の取引に際しては、手形の取引を通じた商業金融の担い手として、また産業化に対しては銀行の設立を通じて、江戸時代以来の両替商(著者曰く、商人=高利貸資本)が重要な役割を果たしたことを主張し、それを実証するために両替商の取引の実態を史料から分析して見せてくれている本です。一つ一つの帳簿の例示と解釈は素人には難解ですが、そこから導き出される論点が面白い本です。とくに勉強になった点をいくつか紹介します。

江戸時代の両替商の中には維新期に没落するものがあり、通説では1868年5月の銀目廃止をその原因としていました。しかし著者は、1868年1月の鳥羽伏見の戦いの後に、幕府や幕府側の諸藩の御用を勤める両替商が長州や薩摩による現金の分捕りにあって資金ショートから閉店を余儀なくされたことを、書簡などの史料から示しています。

通説では、維新から銀行の設立される時期までの明治初年は両替商不在の時期とされていたのだそうです。しかし、銀目廃止で金銀両替からの手数料収入が得られなくなった両替商ですが、戊辰戦争の混乱が落ち着くと手形の扱いはきちんと再開して活動していたことを史料から明らかにしています。

1873年に印紙税収入を目的に、手形に印紙を貼付しなければならない制度が始まりました。大阪では引き続き手形がおおいに利用されましたが、京都では手形の流通する範囲が面積的に狭いからか印紙制度開始の影響で手形の利用が激減したのだそうです。また、送金手形と貸し付けの証書とでは貼付すべき印紙の額が違う制度でしたが、当座貸し越しをどう扱うかなど、旧来の手形取引ではその両者が厳密には区別されていなかったそうです。

また、為替使用の実態を明らかにするために、両替商の大福帳・当座帳・手形帳などの史料がつかわれています。同じ史料を分析して論文を書いている方が過去にいる場合、その史料の解釈が間違っていることを指摘している場面が本書には散見されます。しかも、二つの両替商のうちどちらが親両替でどちらが子両替かなどの基本的な解釈が違っていたりなど、重要な点で理解が食い違うことがあるようです。どちらの主張が正しいのか、素人の私には判断しかねますが、たかだか150年前の江戸時代の史料の解釈でもこういうことが起きるとは少しびっくり。帳簿の記載の仕方が事情を知る人だけに分かるようなメモ程度なものなのと、近代以降は帳簿の記載が西洋式になってしまって過去のやり方が伝承されなかったからこういうことになるんでしょうね。

2009年1月18日日曜日

リンククラブ一万円無断引き落とし事件 詐欺?


2chでMac初心者質問のスレを覗いていたら、リンククラブ被害報告まとめwikiについての情報が寄せられていました。そのwikiを見ると、連絡なしに無断で一万円引き落とされる被害が多数発生しているとのことなので、自分の通帳を確認してみると2008年12月29日にNS リンククラブ名義でしっかり一万円引き落とされていました。

リンククラブというのは、20世紀の頃、Macの情報を扱ったニューズレターを発行する組織として発足したものだと記憶しています。まあ、当時は道具としてだけでなくMac自体にとても興味があったし、現在のようにインターネット経由で情報が入手できる時代でもなかったので発足当時から入会しました。Macを買うとパッケージの中に勧誘のチラシがいっしょに入っていたんじゃなかったでしょうか。入会時に送られてきたメンバーズカードにもAppleのロゴが入ってましたし、なんとなくアップルジャパンの外部組織みたいな雰囲気を漂わせていました。

その後は定期的にニューズレターという小冊子が送られてきています。はじめの頃はMacに関する情報ばかりだったのですが、段々とライフスタイルを語るような感じに内容は変化していきました。昔のMacPower誌も終刊前にそんな風に変化していきましたが、インターネットの普及で紙媒体はいろいろ試行錯誤しているのだろうくらいに思っていました。また、このリンククラブ自体がインターネットのプロバイダも始めて、読者がMacユーザーだけではなくなったのからかなとも思っていました。

ISPはすでに別のところと契約していたので、私はリンククラブの提供するインターネットに関するサービスを利用したことは一度もありません。ニューズレターが送られてくるのにちらっと目を通すだけの存在だったのです。当初の年会費がいくらだったのか記録・記憶ともに不明ですが、通帳を確認すると2007年2月には3480円、2008年2月には3780円引き落とされています。改めて考えてみるとニューズレターの年間購読料としては高いような。でもまあ、とくに気にもとめず、今日まできました。

そこに、今回の一万円無断引き落とし事件の発生です。 リンククラブのサイト を見ると、トップに以下のような文章が載せられていました。


いつもリンククラブをご支援いただきまして誠にありがとうございます。
リンククラブはユーザクラブとして発足し、多くの会員様からの ご支援・ご協力とともに発展して参りました。
昨今ハッカーによるハッキング技術が飛躍的に進化しており、 さらに今後数年で驚異的な進化を見せると予想しております。
リンククラブでは今後もさらなる情報管理と情報保護の一層の強化のため規約に基づきその費用の一部を、2008年12月に会員様ご負担(10,000円)とさせていただきました。
ご理解・ご協力をお願い申し上げます。
ホームページなどで事前にお知らせさせていただいたのですが、 ご案内が不十分であったことをお詫びいたします。
なお、ご理解・ご協力いただけない場合は、返金にも応じております。
返金をご希望の方はお名前、会員番号、利用サービス、ドメイン名など明記の上 2009年1月末日までにご連絡下さい。  メール:customer@linkclub.jp


これを読むと、ハッキング対策に必要な費用として一万円徴収したと言うことのようですが、私としてはまったく納得できません。ニューズレターを送ってもらってるだけで、ホスティングサービスやプロバイダとしては全然利用してないのに、なんでハッキング対策と称して一万円も取られちゃうんでしょう。また、ニューズレターには事前にこの一万円徴収の件についてはまったく掲載されていませんでした。ホームページで事前にお知らせしましたって書いてありますが、リンククラブのサイトにアクセスしたのは、今回の事件を知ってからが初めてなくらいのです。

そこで、上記の文章にある返金を申し込もうと考えたのですが、会員番号が分かりません。ニューズレターの封筒に会員番号が書いてあるのですが、捨ててしまって手元にはありません。リンククラブのサイトには会員番号照会というのがあったので問い合わせてみたのですが、今日でもう5日になるのにまだ返答がありません。ふつうのサイトだとこういうサービスはすぐに返事が返ってくるものなんですけどね。


会員番号を入力しないと退会の手続きもできないので、仕方なくいろいろ探してみるとでてきたのがこのメンバーズカードでした。紙製で会員番号も自分で書くようになっているのですが、よくぞ書きこんどいてくれたと当時の自分を褒めてあげたい。当時はインターネットではなくてファクスでの情報提供サービスなんてのもやってたなと想い出しながら、早速、返金お願いメールを送り、退会の手続きをしました。まあ、返事があるのか、いったい本当に返金されるのかどうか、今後のリンククラブ側の対応を待とうと思います。

この事件はふつうのクレジットカードの不正使用などより、ずっとたちが悪い行為だと思います。不正使用の場合には、犯罪に利用するために不正にクレジットカードの情報を入手して行使するわけでしょう。それに対して、リンククラブの場合には、正常な手続きで入手した利用者の情報を、不適切な請求に利用したのですから。こういうのが許されるのだとしたら、公共料金や定期購読などでの口座振替やネットでの通販などが心配で使えなくなっちゃいます。そういった社会的なインフラに対する信頼を守るためにも、行政かまたはもしかすると警察の出番なんじゃないかな。

2009年1月17日土曜日

ドーピングと処方薬

昨日、下痢と嘔気を主訴にした患者さんを診ました。10代後半の人で周囲に同症状の人はいないとのことでしたので、ウイルス性かどうかは不明ですが、急性胃腸炎といったところでしょうとお話ししました。すると、患者さんの方から、近々スポーツの国際大会に出場するので、ドーピングに抵触しないクスリを処方して欲しいとの要望がありました。ドーピングなんて、自分とは縁のない世界のことかと思っていたので、少しびっくり。

ふだん薬剤を処方する際は、副作用歴、妊娠、授乳中、併用薬、合併症などに注意が必要です。特に妊娠についてはいろいろと問題があるので、妊娠中に処方可能なクスリや禁忌薬をリストした本や冊子が診察室に置かれていることが多いと思います。また、その他の注意事項もクスリの添付文書に記載があります。日本医薬品集という、日本の全処方薬の添付文書を集めた3000ページ近くもある分厚い赤い本が出版されていて、おそらくどこの医療機関にも一冊は置いてあるので、必要な時にはチェックします。

でも、添付文書にもドーピングに関する注意が記載されていたような記憶はありません。一般的な急性胃腸炎はself-limitedな疾患です。脱水などの症状が強ければ補液が必要になりますが、この患者さんは幸いに食事も摂れている状態でしたので、充分な水分摂取を心がけることをお勧めして、ご希望の乳酸菌製剤を処方しました。

帰ってからぐぐってみると、日本アンチ・ドーピング機構というサイトがみつかりました。ここには、世界ドーピング防止規定の2009年禁止表国際基準を日本語訳したものがあって、禁止されている薬剤名が分かりやすくリストされていました。やはり、こういった調べものをするのにインターネットが役立つのを実感。複数の医療機関で仕事をしていますが、診察中にインターネットにつながったパソコンにアクセスできない所では不便を感じます。