2009年8月30日日曜日

日本の深層文化


森浩一著 ちくま新書791
2009年7月発行 本体820円

著者が80年間に見聞き読んだ別々の分野の多くのものごとが、著者の頭の中で結びつけられて紹介されている感じ。粟・禾、野、鹿、猪、くじらなどのテーマで書かれていますが、例えば福岡の志賀島が鹿の島じゃないかとか、鹿の扮装をして服従する儀礼があったのでは、などなど。国際情勢の悪化から天武天皇が信濃に遷都する計画を持ち、天武の死後に妻の持統天皇がその計画に沿って三河に行幸したことが書かれていましたが、これって初めて知りました。

本書の中には著者が腎不全で遠出できないと書かれていますが、人工透析を受けていらっしゃるのでしょうか。私のような素人にも読める興味深い本をたくさん書いてくれている著者なので、お元気でいて欲しいものです。

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