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2008年3月31日月曜日

遠くまでカバーするTime Capsule

マンションって、南向きにリビング・北側に玄関のレイアウトが多いと思うのですが、うちもそれです。Time Capsuleは南側のリビングルームの窓際に置いてあります。どのへんまで電波が届くものかと、MacBook Proを持って歩いてみましたが、狭いので自宅内はどこでもOKでした。

また、北側の玄関を出て外廊下に出てみても、電波は充分にキャッチできていました。この感じだと、上下左右など周囲のお宅にも電波が届いているものと思われます。また、道路を挟んだ向かいに10階建てのマンションがあるのですが、そこの10階当たりでも受信できそう。

なので、メニューバーでAirMacをスキャンしてみると、自分のネットワーク以外にも三つから四つくらいのネットワークが検出されるのも当たり前のことですね。周囲のお宅でも無線LANをけっこう利用していることが分かります。


で、ふつうはセキュリティに配慮してカギがかけられています。ところが、下から2番目の※※※※G_11gさんのところはカギがかかっていません。これが思わぬことに。

お出かけにMacBook Proを持って行き、帰宅してスリープを解除して使い始めますよね。すると自然にネットにつながっててくれます。知らずに使っていてふと確認すると、自分のネットワークではなくて、この※※※※G_11gさんのところにつながっていることがあったのです。気味が悪いので、すぐ自分のネットワークにつなぎなおしましたが、無線LANだとこんなこともあるんですね。




Time Capsule 到着
Time Capsule セットアップ完了
暖かいTime Capsule
夏のTime Capsule

2008年3月29日土曜日

国立のさくら通り


国立はサクラ通りも大学通りもサクラの樹がいっぱいなので、この時期になると花見がてらに歩く人の数がとっても増えます。歩く人が増えると、右左折や駅前のロータリー通過に時間がかかるようになるので、クルマも渋滞気味になります。でも、歩いてる人みんなが幸せそうです。

毎日の通勤で歩くさくら通りはこんな感じにサクラのトンネル状態で、ここを歩くと心奪われて見とれてしまう感じです。若い頃には満開のサクラを見ても特に感慨はなかったのですが、この年になると春の心はのどかではいられません。

月並みですが、それはあと何回この満開のサクラを見ることが出来るのだろうかと思う年齢になったからなんでしょうね。さらに年齢を重ねると、来年もこのサクラのを見ることが出来るかしら?と感じるようになり、もっと感慨深くなるのかも知れません。

2008年3月28日金曜日

中国出版文化史

井上進著 名古屋大学出版会 
本体4800円 2002年1月発行

印刷された本が出現する以前の竹簡に記された書物の時代から、明代末に至るまでの中国の書籍の歴史を記した本です。雰囲気としては大学教養課程の教科書のような本で、分かりやすく解説されています。名古屋大学出版会なのでハードカバーの本ですが、内容的には選書で出されてもおかしくない気がしました。その方がもっと安く、読者もたくさん獲得できそうな本です。

知らない分野なので、どの記載も新たな発見を感じました。とても批評は出来ないので、いくつか気付いた点を。まず、民間人に印刷され市販された書物として最初にポピュラーになったのは、挙業書という科挙の受験参考書だったそうです。とても納得できるエピソードです。

出版の中心地が、必ずしも首都ではないというのは驚かされた点です。宋代には福建が中心だったそうです。その後、明代の十六世紀からは、福建に加えて四川や南京・蘇州などの江南で出版が盛んになったそうで、北京中心ではないのですね。

「読書の貧困は朱子学の地位が上昇するにつれて、ますますはなはだしいものとなった」という著者の鋭い指摘があります。真理は朱子が明らかにしているので、道徳という学問の核心において未熟な者は歴史・文学や異端の学である諸子などに関心を向けたり経書を研究したりなどせずに、与えられた真理と自らを一体化させる実践に努めればいいということだったのだそうです。

こういった朱子学をドグマ化する考え方により、文学・歴史・経書・諸子の出版が明代初期には低調となりました。しかし、これに飽き足らない王陽明や心学の出現が、ひいては「六経はみな史なり」という考え方や、自らを楽しませるための読書という考え方が正当化されてゆきました。その結果、孟子によって禽獣と判定された異端の墨子をはじめとした諸子が出版されるようになっていくということで、このあたりの記載もとても興味深く読めました。

著者には2006年11月に平凡社から出版された「書林の眺望」という本があります。そちらは、漢籍に関する面白いエピソード中心にまとめられた好著です。私はそちらを先の読みましたが、教科書的な本書が先の方がより理解が深まったかも知れません。

2008年3月27日木曜日

Time Capsule セットアップ完了



ふつう、BuffaloやLacieとかのHDDだと段ボールに直接印刷した箱に入って売られています。でも、Time Capsuleのパッケージはなかなかに素敵。黒が基調のデザインの大きめのアプリのケースのようなパッケージの中にやはり黒い箱が入っていて、その黒い箱が本のように開いて、中には真っ白なTime Capsuleが入っています。初代iPodのケースを思い出させるパッケージでした。
これまで我が家では、ルータでMacBool ProとPCをインターネットにつなげていましたが、そのルータの代わりにTime Capsuleを使うつもりでした。
Time Casule本体を取り出して電源コードをつなぎ、これまでADSLモデムからルータへとつながっていたコードを外して、Time Capsuleにつなぎ換えます。同梱されていたCDからAirMac ユーティリティをインストールして、起動。Time Capsueに名前をつけたり、パスワードを設定します。そして、PPPoE接続にしてISPのアカウント名とパスワードを入力するとインターネットにつながりました。




ブラウザを使ったりメールをチェックしたりの体感スピードは、LANケーブルでつなげていた時と全く違いを感じませんでした。ただ、Time Capsuleファームウエアが7.3.1にアップデートされてたのですが、アップデータのダウンロードはゆっくりに感じました。大きなもののダウンロードはLANケーブルをつないだ方がいいのかもですね。
PCの方も、ルータからPCへとつながっていたLANケーブルを抜いて、Time CapsuleにつなぐだけでOKでした。Safariブラウザを開いたままこの作業をしたのですが、ケーブルを差し替えただけで他には何もせずに、また元のようにブラウザがつかえました。もっと何かトラブルがあるのかとも思ったのですが、拍子抜け。
次に、メニューバーのTime Machine環境設定でTime CapsuleをTime Machine用のHDDに指定します。2分後にデータのバックアップが始まりました。初回のバックアップにはかなり時間がかかる旨の警告がありましたが、どのくらいの時間がかかるか見てみたくもあり、Air Mac経由でバックアップしてみました。
わずか40GB程度しかバックアップすべきファイルはなかったのですが、6時間半ほどかかりました。ただ、この間もTime CapsuleはPCとの間でルータとしての仕事をかなりしていたので、バックアップに専念させればもっと早く終わったと思われます。
バックアップ中はHDDフル稼働だと思われ、Time Capsuleの表面は暖かくなりました。暖かさの程度は、フル稼働中のMacBook Proと同じくらいです。フル稼働中のMacBook Proの熱さは、なんとか膝の上に載せておける程度なので、ご想像ください。あと、Time CapsuleのHDDの音はかなり静かです。ファンはあるのかな?というくらいの静かさなので気にはなりません。
LANケーブルなしでもOKなので、MacBook Proをラップトップで使うのがとてもラクになりました。また、バックアップのたびごとに外付けHDDをFWケーブルでつなげる操作も不要になったので快適です。

2008年3月25日火曜日

Time Capsule 到着


1月のMacworld EXPO 2008で発表された製品の中で最も買う気をそそられたのがTime Capsuleです。Jobsはプレゼンの中で2月出荷と言っていましたが、その後ちっとも姿を見せません。いつ発売されるのかなと思っていましたが、アメリカでは入手した人のレポートが出てきているので、購入を決意。
ポイントのこともあるので近くのビックカメラで買おうと思っていたのですが、まだ商品は置いてないようです。1月にはTime Capsule予約のお手製ポスターが掲示してあったのに、2月にはそれもなくなっていました。なので、on lineのApple Storeで買うことにしました。
Time Capsuleには1TBと500GBの2種類があります。2種類あったら上位機種が欲しくなるものなのですが、ここで小考。MacBook ProのHDDは150GBなので、500GBの方で当面のバックアップは充分。MacBook Proにはいろいろと満足していて、今後のMacの買い換えはかなり先になりそうな予感。そうなると、次のMac購入の頃には1TBのTime Capsuleでも足りなくなっているかもしれません。なので、今回は500GBの方を選ぶことにしました。
Apple Storeでは出荷予定日が5-7営業日後となっていました。Macと違って、BTOがあるわけではないし、500GBと1TBの2種類しかないんだから、もっと早く出荷してくれてもいいような気もします。よほど生産に手間取って品薄になっているんでしょうか。そんなに売れてそうな気はしないのですが、やはりアメリカ優先に出荷されてるんでしょうかね。ただ、 今日チェックしたら500GBは3-5営業日、1TBは1-3営業日に短縮されているので、Appleもがんばっているみたいです。
結局、3月17日にオーダーして、出荷が24日。そして今日、我が家にTime Capsuleが届いていました。 使用しての感想 はまた後日に。






Time Capsule セットアップ完了
遠くまでカバーするTime Capsule
暖かいTime Capsule
夏のTime Capsule

2008年3月24日月曜日

モクレン


多摩地区でもソメイヨシノが咲き始めましたが、花盛りにはまだまだ。一方、いま見ごろなのはハクモクレンやコブシです。

個人的にはモクレンもコブシも好きな植物です。花の咲く前の、大きめの毛皮にくるまったような暖かそうな冬芽が好きです。枝先につく芽が少し上を向くようにしているところも好ましい。そして、暖かくなり始めると、じきに芽が大きくなって薄いクリーム色の大きな花びらが見えてくるのもいいものです。

ハクモクレンの花をよく見ると、花が一つのシュートの変形、雌しべも雄しべも花びらも葉が変形してできたものだということがよく分かります。被子植物分類のクロンキスト体系で、モクレンが原始的な被子植物の特徴を多く持つと言うことで基本に据えられているのももっともだと感じます。

2008年3月23日日曜日

Safari 最後のセッションの全ウインドウを開く

この機能は、複数のウインドウをまとめておけるタブブラウザならではの便利な機能ですよね。デスクトップ機は仕様終了後に電源を落とすので、とてもそう感じます。MacBook Proの場合には、使い終わった後ふつうはシステム終了にはせず、スリープさせておきます。最初から起動するより、スリープからの復帰の方が速いので、こうしています。


なので、MacBook Proでは、Safariの「最後のセッションの全ウインドウを開く」を使うことがないかというとそうでもありません。Mac OS 9の頃のようにフリーズなどで再起動することは全く経験がないのですが、アップデートの後に再起動を要求させることがありますよね。

それと、これは原因が分からないのですが、時々スリープからの復帰がスムーズに行かないことがあります。ふつうは何かキーを押せば復帰するのですが、そんな時にはパワーボタンを短く押して復帰させるか、それもうまくいかないとパワーボタン長押しで再起動になってしまいます。

もしかするとハードのトラブルがあるのかも知れません。でも、最悪再起動すれば使えるし、面倒なので経過観察中です、

2008年3月22日土曜日

Safari 3.1

Safariが3.1にアップデートされました。Mac用のSafariには大きな印象の変化はありませんが、Windows用のSafariには大きな変化がありました。これまではメニューなどの項目が英語で表示されていたのですが、3.1になって日本語で表示されるようになりました。

Windows用のブラウザとしてはIEかFirefoxを使っている人が多いのだと思います。しかしSafariの文字表示の美しさは、群を抜いています。web上の文章を読む機会が少なくない人にはSafariを試すことをお勧めしたいですね。

Safariにも全く問題がないわけではありませんでした。まず、文字化けしてしまう日本語サイトがあったことです。これはSafariのせいじゃなくて、サイトの方に問題があったそうです。3.0から3.1にアップデートされて、この文字化けの頻度がかなり減りました。以前はテキストエンコーディングを変更しなければ行けなかったサイトがそのままできちんと表示されるようになっています。

3.1になってまだ数日ですが、これまでのところ文字化けには遭遇していません。でも、もし文字化けに遭遇したとしても、メニューの「表示」のところにある「テキストエンコーディング」で、日本語(Shift JIS)にすればたいていはOKです。

あと、Windows用のSafariにはMac用と違った挙動があります。Safariを起動してホームページが開いている時に、メニューの「履歴」のところにある「最後のセッションの全ウインドウを開く」を使うと、Macではホームページを表示していたウインドウに、最後のセッションの全ウインドウが開いて、ホームページは消えます。これは、便利。

でもWindows用のSafariでは、ホームページのウインドウとは別にウインドウが作られて、そこに最後のセッションの全ウインドウが開きます。気付かずにこれをくり返していると、ホームページを表示するウインドウが複数に増殖してしまいます。こうなるのは、MacとWindowでウインドウに対する考え方・仕様が異なるからなのでしょうかね。

2008年3月20日木曜日

昭和十年代の陸軍と政治

筒井清忠著 岩波書店 
本体2600円 2007年11月発行

本書には、軍部大臣現役武官制の虚像と実像というサブタイトルがついています。著者は、軍部大臣現役武官制の復活により軍部が内閣の生殺与奪の権を握ったという通説に対して、それが虚像であることを述べています。

軍部大臣現役武官制が復活する前の広田内閣での陸相選任に強く陸軍の意向が反映されたこと、広田内閣が軍部大臣現役武官制を復活させたのは2・26事件に関与し退役となった行動派の将官の陸軍大臣就任を防ぐことが主目的であったことがまず、その理由です。

そして、その後の林・第一次近衞・阿部・米内内閣での陸相選任過程や米内内閣辞職の過程などが詳しく説明され、著者の主張はまあそうなのだろうなあと納得させられました。

ただ、組閣の大命が下った宇垣一成が陸相を得られなかったことで組閣に失敗したケースに関しては、著者の説明が今ひとつとも思われました。首相就任に強い意欲を持ち、陸相指名の勅命や自身の現役復帰などを天皇に奏請するよう湯浅内大臣に依頼したくらいの宇垣ですから、 もしこの時に軍部大臣現役武官制がなければ、予備役大将である自分自身が陸相も兼任して組閣しようとしたのではないかとも思われるからです。 陸相の選任には陸軍三長官会議の合意が必要という慣例があり紛糾したとは思われるのですが、その後には別の昭和史があったかも知れないとも思うのです。

軍部大臣現役武官制が大きな役割を果たしていなかったのに、昭和十年代の政治(また現役武官制復活以前の日本の政治全般)に陸軍の意向が強く反映されたのはなぜかということが次に説明されるべきことです。軍隊は武力を持っていて、しかも2・26事件のようなクーデターを起こしうる存在であることが知れ渡ったことが、昭和十年代に陸軍の政治力が強くなった一番の源泉なんでしょうかね。

それと、本書に記述されているエピソードを読んで不思議に感じるのは、陸軍軍人の天皇に対する意識と行動です。国体明徴などといったスローガンで他者を攻撃する一方で、天皇から組閣を命じられた人物の組閣を妨害したりするのってとても変に感じます。私には言行不一致に思えますが、こういった行動が彼らの頭の中ではどう合理化されていたのか本当に不思議です。天皇に対する忠なんて建前だと思っていたのだとしたら、天皇機関説よりよっぽどたちが悪いとして右翼から攻撃されてしかるべきだと思うのですが。

2008年3月19日水曜日

ソメイヨシノの開花


国立のさくら通りにはソメイヨシノがたくさん植わっていて、間もなく花のトンネルが出来ます。ここの桜はどれも老木で、根元から新しいシュートが何本も出ている樹が少なくありません。

今日、さくら通りを歩いていると、一本のソメイヨシノの根元でサクラが開花しているのを見つけました。この木の上の方を見ても枝にはふくらみかけたつぼみばかりです。もしかすると、地面付近は日光が当たると暖まりやすいとかで、開花が早いんでしょうかね。

2008年3月17日月曜日

アメリカの iTunes Store

日本のiTunes Storeのホームページの一番下の方にある「ストアを選ぶ」というメニューから、アメリカのiTunes Storeのサイトに行けることを知ったので、訪問してみました。サイトのデザインは日本のiTunes Storeとそっくりなので、アルファベットばかりでも、あまり違いを感じません。でも、パワーサーチをつかってみると入力欄が日本のものより少なく、TitleとArtistしかありませんでした。

で、サーチしてみると、日本のiTunes storeでは売られていない、SONYからCDの販売されているartistの曲が売られていました。ほしいものもあったので「曲を購入」のボタンを押してApple IDとパスワードを入力しました。すると、ご利用のアカウントは日本専用ですっていう感じのメッセージが出てきて、日本のiTunes Storeに飛ばされてしまいました。


たしかに日本用のアカウントなので、買えないのは仕方がないのですが、日本のiTunes Storeでは売らないものをアメリカでは売っているSonyのやり方がとっても気にくわない感じ。日本のiTunes Storeで販売開始するまで、もうSonyの製品は買わないことにしよう。

2008年3月16日日曜日

雑排水管の清掃

昨日は、うちのマンションの雑排水管の清掃が行われました。毎年一回定例で行われる清掃ですが、業者の人が部屋の中に入ってきて洗浄作業を行うので、土曜日にセットされています。うちは上の方の階なので、順番は午後になってました。

台所と洗面台と洗濯機と風呂場の計4カ所が対象ですが、一番汚れるのはやはり台所なのだと思います。毎週一回は、シンク排水口のゴムを外して洗い、金属製のメッシュになってるゴミ受け用の容器を洗い、排水パイプの上に保護するように置かれているプラスチックの部品を洗いうようにしています。また、食器の油汚れは紙で拭いてから洗うようにもしています。それでも一週間たつと、ちょっとずつ油の固まりがくっつくし、また全体的にバイオフィルム(ぬめり)が出現してきます。

素人が洗えるのは排水パイプの入り口までですが、パイプの全周になにか粘つくものが毎週付着しているものです。なので、一年に一回しか清掃しないその先の部分がどうなっているのか見てみたい気がします。パイプの中を覗く道具といえば内視鏡があるのですが、ああいった感じの道具で中を覗いたりは無理なのかな。

管理組合の役員をしている時に知ったのですが、お宅によっては清掃の日に都合で在宅できず、数年清掃しないままになっているところもあります。数年清掃しないでいるとどのくらい汚れるのか、清掃しないで何年くらいは放置可能なものなのか、また清掃にかかる時間はかなり短いのですが、実際あれでどのくらいきれいになるのかも興味あるところです。

2008年3月15日土曜日

今年一番の暖かさ

今日は春らしい日で、今年一番の暖かさでした。診療所の中は、診察や検査で衣服を脱いでもらうことがあるので暖かくしてあるのですが、今日は暖房すると暑く感じるくらいでした。しかし、昨日が雨で、今日がこの暖かさだったので、かなりたくさんスギ花粉が飛んでいたようです。

1月末から抗アレルギー剤の服用を始めて、昨日まではかなり眼も鼻も軽い症状で済んでいました。以前よりスギ花粉症も軽くなってきたのかなとも思っていたのですが、今日は通勤途中から水様性鼻汁が大量。

診療所に着いて一時間くらいするとかなり落ち着いたのですが、それでもその後にくしゃみが誘発されるようなこともしばしば。患者さんの服装などによるのかも知れませんが、花粉をたくさん体につけて入っていらっしゃる方がいるように感じました。

2008年3月13日木曜日

文明の接近 「イスラームvs西洋」の虚構

エマニュエル・トッド 
ユセフ・クルバージュ著 
藤原書店
本体2800円 2008年2月発行

新ヨーロッパ大全や経済幻想・帝国以後など、斬新な切り口が魅力のE. トッドの新作です。今回は、イスラム諸国の、イスラム教を信じる人たちが、欧米人や私たちと同じような人間で、しかも彼らも近代化しつつあることを示してくれる作品です。

イスラム教・イスラム原理主義が9・11をはじめとした反米・反近代を唱えるテロの温床であること、テロを根絶するためにはアル・カイーダ、フセイン、核兵器とそれぞれ理由は違っても、イスラム教の普及しているアフガニスタンやイラン、イラクを攻撃することが必要になるということをアメリカのブッシュ政権は主張しています。

冷静に考えれば、ブッシュ政権の主張が破綻していることは明らかだと私は思いますが、根拠を示せといわれると、少し困るかも知れません。トッドは、イスラム諸国の識字率と家族制度から、彼らが近代化の渦中にあることと、また国ごとの状況の違いを説明してくれます。

彼は、識字率が50%を超える時点を一つのキーポイントとしています。男性の識字率が50%を超えると、その社会は近代への移行期に入り、移行期危機を経験することになるというのです。危機を迎える理由は、「識字率が50%を越えた社会とはどんな社会か、具体的に思い描いてみる必要がある。それは、息子達は読み書きができるが、父親は出来ない、そうした世界なのだ」と言われてみると、確かに納得しちゃいます。

現在のイスラム諸国の紛争やテロ・政情不安などはこの移行期危機と考えることができるというわけです。日本やドイツも軍国主義やナチズムといった形でその移行期危機を経験したわけですから、イスラム諸国もやがては安定した近代社会になるものと予想されることになります。

安定した近代社会への移行という考え方をさらに補強してくれる事実は、イスラム諸国の出生率の低下です。「政治的危機は、男性の半数が読み書きが出来るようになった時に、起こります。それに次いで女性の識字化が出生率の低下を招来しますが、それは心性的・文化的近代化を予告するものなのです」と、トッドは書いています。が、欧米や日本でも経験された出生率の低下が、 家族制度などによる影響で数字に違いはあれ、イスラム諸国でも広汎に見られることを数字を挙げて実証してくれています。イスラム諸国は近代化しつつあることがこのように示されると、帝国以後などで記載されているように、テロの一因がアメリカにあることがより一層はっきりしてきますね。

また、「人口学者にとって、イランはすでにトルコより近代的ということになります。イランは完璧な民主主義国でないとしても、その革命、国内の政治的論争、不断に行われる選挙といったものは、トルコより明らかに民主主義的な気質を証言しています。」
「イランはかつてのアメリカ合衆国と同様に、宗教的母胎から生まれる民主制の誕生を経験することになるでしょう。イスラームの一派であるシーア主義は、反抗と論争という価値観を持っていますが、それがアメリカ民主主義の源泉となったプロテスタント教と同じ役回りを果たすことになるでしょう。」といったインタビューでの発言が載せられていますが、非常に興味深く、説得的だなと感じました。

トッドは細々とした事件すべてを人口学的変化・家族制度の違いで説明しようとする傾向があり、ほんまかいなぁって言いたくなる記述も散見されますが、とても面白い本でした。

2008年3月12日水曜日

コーヒーと漢方薬

ふだん飲むコーヒーはレギュラーコーヒーです。酸味の強いものより苦みの強いものの方が好きで、それにプラスして甘みも感じられる京都小川珈琲の粉を生協で注文して購入しています。挽き立ての粉を上手に淹れるプロのコーヒーにはかないませんが、そこそこの味のものが自宅で飲めるのは幸せなことです。

毎日のコーヒーの味自体にそれなりに満足しているので、砂糖やミルクを入れる習慣は私にはありません。でも、クリームかミルクを入れたくなる「コーヒー」もあります。それはインスタントコーヒーです。自宅にはインスタントコーヒーがありませんが、出先で出されることがあります。そんな際にはミルクかクリームを加えたい感じです。

同じコーヒーという名前がついてはいますが、レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーは別の飲み物のように感じられてしまいます。レギュラーコーヒーはアラビカ種のコーヒー豆で、インスタントコーヒーはとロブスタ種の豆から作られているから、あんな風に味が違うのでしょうか?それとも、フリーズドライのせいであんな風に味が違ってしまうの?是非とも真相を知りたいところ。

もし、フリーズドライのせいなのだとしたら、気になる点があるんですよね。それは、仕事関係で扱うことのある漢方薬です。本来の漢方薬は煎じ薬が多いわけですが、ふつう処方されている漢方薬はエキス剤といってフリーズドライ製法で顆粒状に製剤されたものです。漢方薬の煎じ薬とエキス剤の関係って、レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーの関係にとっても似ているような。

レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーの味や香りにあれだけの違いがあるのだから、漢方薬の煎じ薬とエキス剤にも少なからぬ違いがあるはず。日本の漢方では、近年になってエキス剤が利用できるようになるまでは伝統的に煎じ薬を使って症例・経験を重ねて医学テキストが作られてきたはずです。それなのに、そのテキストに則った治療が現在ではエキス剤でなされています。こういうのって問題ないのか、門外漢ながら気になります。

2008年3月10日月曜日

コーヒーのペーパーフィルター

コーヒーをよく飲みます。一日にマグカップで3-4杯は飲んでいます。昔々、学生だった頃は暇があったので、生豆を買って煎ったりとか、手動のミルで挽いたりとかもしました。でも、今ではお手軽に、挽いてある粉のコーヒーを買っています。そして、ペーパーフィルターとドリッパーをつかってコーヒーにします。

ドリッパーは透明なプラスチック製のカリタの101Dで、学生の時以来20年くらいつかってます。ペーパーフィルターの方はうちの隣の食品スーパーで売っているキーコーヒーの101をここ数年は使っていました。この組み合わせは大きさがぴったりだったものですから。

ところがそのスーパーがなぜかコーヒーフィルターの取り扱いをしなくなったんです。仕方がないので、別の行きつけのスーパーでフィルターを買うことにしました。そこにはメリタしか置いてなかったので、メリタの1x1を買ってきました。

メリタのフィルターはこれまでのものより少し小さくて、カリタの101ドリッパーに入れると、紙とドリッパーの間に隙間ができてしまいます。こんなんでいいのだろうかと思って使ってみましたが、出来たコーヒーはかなりいい感じ。豆が同じなのに、今までよりしっかりした味がするって感じです。

とっても不思議なので、キーコーヒーの101フィルターを探して購入し、メリタ1x1で淹れたコーヒーと比べてみましたが、やはりメリタの方がいい感じです。メリタ1x1のパッケージには「フレッシュな味と香りを通すアロマホール」が空けてあると書かれています。でも、ほんとにこれのおかげで味が変化するのか、ちょっと信じられない感じ。

自分としては、ドリッパーに比べてフィルターが小さいから、ゆっくり時間を掛けて丁寧にお湯を注いでるからかなと考えているのですが、どうでしょう。とにかく、味と香りに対する影響という点では、他の会社のペーパーフィルターやドリッパーも試してみる価値ありそうです。

2008年3月9日日曜日

科挙史

宮崎市定著 平凡社東洋文庫470 
本体2600円 1987年6月

中国の科挙の歴史について述べ、特に清の時代の科挙の仕組みについてはとても具体的に説明してある本です。

科挙は一回の試験ではありません。まず、県試・府試・院試を受けて生員(県の学生の資格)を獲得することが次に進む条件です。郷試・会試・殿試と複数の試験に合格してようやく進士となることができます。生員は科試を受けて成績がよいと、3年に一度行われる郷試を受験することが出来ます。

郷試は各省の生員を省の首府に集めて、郷試用の特別の会場である貢院で行われる試験ですが、かなり大がかりなものです。貢院は厩舎のような構造で、受験生一人一人が入る号舎の集合です。最大規模の貢院である江南(江蘇・安徽)の貢院は南京にありましたが、20600人余りを収容できるものでした。

3年に一度しか行われない科挙のために2万人以上収容の会場を特別に用意していたことにまず驚かされます。まあ、現代の社会なら各種の学校など多人数を収容できて試験に使える会場があるから専用の施設を用意しなくても済みますが、当時はそうもいかなかったのでしょうね。

また、前近代の試験なのに一地域の受験者数が万単位ということがさらに驚異だと感じられました。清朝の時代の中国の人口は3-4億人で同時代の日本の人口の10倍くらいはあったようですが、それでも多いですよね、この数は。

また、8月という暑い時期に、この貢院に2泊3日しての試験を合計3回受けさせられるわけですが、トイレや食事のことを考えるにつけ、かなり厳しかっただろうと察せられます。

試験の答案は、公平を期するために採点者に分からないようにされていました。名前の代わりに記号で個人が特定されるようになっていることに加え、筆跡で分からないようにするために、係の人が答案を用紙を丸写しして、その丸写しされた方を採点に用いていたそうです。

他にもいろいろと面白い内容が書かれてありましたが、とにかく中国のものごとの規模と仕掛けには圧倒されます。

2008年3月8日土曜日

谷保駅のロータリーの花壇


駅前のロータリーの真ん中には花壇があります。今の季節はパンジーが植えられています。歩道から見るとただの花壇なのですが、実はこんな風に寄せ植えしてあるんですね。このデザインから見て、きっと東京都が管理している花壇なのだと思います。


でも、このイチョウの形が分かるのは、周囲のビルの上層階の利用者以外の普通の人にとっては、駅に上る階段の窓というか開口部からだけなんです。しかもこの開口部はちょっと高めで、私でも花壇を見下ろすには少し背伸びしなければならない感じです。子供や普通の背の高さの女性の駅利用者だと、こういう寄せ植えの花壇だと知らない人が多いかも。

駅前美化のための花壇ですが、誰に見てもらうつもりで整備してるのかちょっと不思議です。もしかしたら、世界に向けて発信しているのかもと思って Google Earthで見てみましたが、花壇のデザインまでは見分けることが出来ませんでした。

2008年3月7日金曜日

矢川


この写真の中央は道のように見えますが、実際は川です。この川は矢川で、立川崖線の湧水を集めて流れます。夏になると蛍が自然に飛び交うくらいの清流なのです。

毎月一回はこの矢川を訪れる機会があるのですが、こんな風に水の流れてない状況を見たのは初めてです。ここのところしばらくまとまった雨が降っていませんが、よほど地下水位が下がっちゃったんでしょうか。

2008年3月5日水曜日

桜に雀


一ヶ月ほど前に開花した寒桜ですが、もう満開になっています。すこしづつ葉も出始めていて、葉の量が増えると全体がくすんだように見えてくるので、今が一番見頃だと思います。

ここのサクラには、よく鳥が訪れています。ただとまっているのではなく、花をついばんでいることが多く、食べ物の少ない冬の時節ですから、蜜を目当てに来ているのでしょう。メジロ・ムクドリを見かけることもありますが、この写真の右下にいるのはスズメのようでした。

梅に鶯の組み合わせが日本では定番ですが、どうしてウメとウグイスがペアにされるのかよく分かりませんでした。でも、ここのサクラとトリたちの関係を見ると、恐らく春早いウメにウグイスが花をついばみに来ている様子に由来するものなのでしょうね。

2008年3月3日月曜日

西洋と朝鮮

姜在彦著 朝日選書839
本体1200円 2008年2月発行

マテオ・リッチらによる漢訳西洋書を17世紀に輸入したことから始まった朝鮮の西洋との交渉。神の命と主君・父の命は異なる際には神の命を尊重しなければならないというキリスト教の教えが、儒教の忠孝に反する異端邪教だということで禁止されました。

しかも、数学・天文学などの西洋の学術(西学)とキリスト教(西教)を別物として扱おうとする人たちの力が弱く、西学研究も憚られる状況が続きました。また、朝鮮は西洋諸国と国交・貿易ともに行うことがありませんでした。これは、清や日本とも異なる点です。

同じ著者の「朝鮮儒教の二千年」朝日選書668を読んだ記憶では、朝鮮における儒教は、高麗から朝鮮への易姓革命の際に、高麗時代に強かった仏教からの影響を避ける目的で儒教立国を目指したものだったという風に理解していました。しかし、その後の経過を見ると建国に利用したはずの儒教に子孫達が呪縛されてしまったということなのでしょうね。日本が、明治維新に利用したはずの「国体論」で惨めな敗戦にまで至ったことを想起させられます。

私がこの本を読もうと思ったのは、ウエスタン・インパクトに対する対応が日本とどう違っていたのかに興味があったからです。著者も同様の興味をお持ちだと書かれていました。

日本の場合は、徳川吉宗の功績がやはり大きかったと著者と同様に私も思います。祖法だった洋書の禁を解くには、やはり将軍の決断が必要だったでしょうから。彼は紅葉山文庫の本をよく借り出して読んでいた教養人ですから、そういう政策を取ることが出来たのでしょう。

その後の日本は蘭癖と呼ばれるような大名が出現したり、幕府の公的機関として蛮書和解御用掛・蛮書調所が設立されたりするほど、西洋に対する関心・研究が盛んになり、これが近代以降の日本と朝鮮の進路を分ける一因になったのは確かでしょう。

内容とは関係ないのですが、最近の朝日選書のカバーは派手です。

2008年3月2日日曜日

マンションの階段

昨日の午後、うちのマンションのエレベータの定期点検をしていました。いつもは平日にやっているようなので、これまで定期点検にぶつかったことはありませんでした。なぜ土曜日の午後にするのかなと思いつつ、エレベータが動いていないので、仕方なく階段を使うことにしました。

マンションってリビングが南向きで、ドアが北向きになっているのが多いと思います。それで、北風が強いと外から帰ってきてドアを開けるのに、かなり力をいれなきゃならないことがあります。 昨日は陽射しが暖かく、それほど風も強くなかったので良かったのですが、風が強かったり雨が降ってたりすると、外階段を下りるのも結構危険かも。

また、帰りもかなりきつかった。4階くらいまでは一段とばしでさっさか昇れましたが、その後は息が荒くなり、8階からは一段ずつ上がりました。12階に着いた時にはかなり息が上がってしまいました。

この階段を上るのは10年ぶりくらいで2回目です。前はこんなにきつく感じなかったと思うのですが。地震などでエレベータが止まると大変そう。