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2008年1月31日木曜日

エルゴソフト egword販売終了

エルゴソフトがパッケージソフト事業から撤退、egword,とegbridgeの販売終了を発表したそうです。日本のMacの草創期から存在していた二つのソフトが販売終了ということで、 これまでエルゴソフトの製品を購入・使用したことはありませんが、さびしい感じがします。

このニュースに関連して、エルゴソフトでこれらのソフトを開発していた方の ブログ に、日本でのMacの販売不振に関することが書かれています。こうやってグラフを見せられてみると、世界的なMacの復調は著しくても、日本では販売数が増えるどころか、維持も出来ていない実情が分かります。まあ、 私の場合もPBG4、MBPと2台続けてApple storeからの通販でしたので、retailに含まれてしまうApple storeでの購入者は日本にも少なくないとは思うのですが。

ただ刺激的なのは、日本のMacのユーザーが全体としては高齢化しているとの指摘でした。高齢化の問題点ですが、自分をふりかえってみても年をとるにつれ進取の気性というか物欲が低下しますよね。

漢字Talk7の頃は、秋葉原まで毎週のように出かけていました。中央線で片道630円・一時間以上かかりましたが、New England Journal of Medicineがちょうど毎週一冊読めて勉強になったのが思い出されます。秋葉原ではいろいろショップを覗いたり、使いもしないようなソフトやハードを買い込んだり。でも今は、なかなか新しいソフトに手を出そうとはしなくなってしまっています。

TidBITSなど読んでいると、アメリカでは若い学生さん達の間でMacのシェアが高くなっているそうです。やがては日本にもこれが波及してくるだろうとは思うのですが、どうでしょう。

2008年1月30日水曜日

MacBook Pro 液晶画面のちらつき

MacBook Proを使う時って、ロッキングチェアに座ってMacBook Proをほんとのラップトップ状態にしていることが多いんです。夏にしばらくこの状態のままでいると、大腿の膝に近い部分、MacBook Proの奥の方と接している部分が赤くなって、低音やけど寸前になってしまいます。でも今の季節だと、暖かくていい感じです。

こうやってテキストを入力している時はパームレストに手首を置いていますが、Webブラウザなどでなにかを読んだり見たりしている時には、両手でMacBook Proの両側面をつかむようにしていることが冬場は多くなります。ちょうど、母指球が両側のスピーカーの上で指がスピーカーの裏当たりに接するように。こうしていると、大腿だけじゃなくて手指も暖かいのです。


冬になってそんなふうにしていて気付いたのが、液晶ディスプレイの明るさが変化することです。よく液晶のちらつきという表現を目にしますが、ちらつきというにはもっとゆっくりな明るさの変化。

購入してから3ヶ月で、ハードウエアのどこかに問題でも生じてきたのかと思って調べてみました。アップルのサイトのディスカッションに トピック: 液晶のちらつきというのがありました。

MBPには両サイドのスピーカーのあたりに環境光をとらえるセンサーがあって、「環境光の変化に合わせて輝度を自動調節」しているのだそうです。なので、暖を求めてスピーカーの上に置いた手がセンサーを覆うと、MBPは環境光が弱くなったと認識してディスプレイのの明るさを落とすようにしてくれていた訳です。

こんな仕掛けがあるとは知りませんでした。早速、システム環境設定のディスプレイのところのチェックをはずしてみると、明るさは変化しなくなりました。

2008年1月28日月曜日

踏切の不思議


毎日歩いて通る踏切に、最近ふしぎなものが見られるようになりました。一つは、枕木に貼ってある「↓南武下」という表示。踏切の両側すぐの枕木4本に、下り線には「南武下」が2枚、上り線には「南武上」が2枚貼ってありました。

これってどういう目的があるのでしょうか。小さくて電車の中からは見えないし、踏切を通る車からも見えないし、見ることの出来るのは歩行者くらいです。歩行者なら、ここが何線でどっちが下りの線路なのか知ってそうな感じもするのですが。


もう一つは置き石禁止の表示です、これも枕木のシールと同時につけられた印象です。で、こういう標識を見ていつも感じるのは、こういう標識って役に立つんだろうか・効果があるんだろうかということです。

ふりがなも振ってあるから子供向けなのかもしれませんが、わざわざ子供に置き石っていう危険な遊びの存在自体を広めているような感がしなくもありません。うがちすぎかな。

2008年1月27日日曜日

貨幣の地域史 中世から近世へ




鈴木公雄編  岩波書店  
本体6200円  2007年11月発行


中世から近世への貨幣史に関する研究会での議論をもとにした論考が集められた本です。その中でも、第一章の「東アジア貨幣史の中の中世後期日本」が本書の中で一番面白く読めました。

例えば、甕などに蓄えられた大量の銭貨が出土することがあり、従来は呪術的な意味で埋められたという説明がされることもありました。しかし、本章では「土の中に保蔵されることは常態」と言い切っています。「土の中に財貨を埋めることが非常事態だという推論には、頑丈な金庫や銀行預金、そして何よりも治安の良さを当然視した時代の認識が投影されているだけで、特段の根拠がなかったことに気付かされるはずである」、そう言われてみれば確かにその通りです。

宋銭と同じ銭面を持つ銭が明代になってから私鋳されて流通するわけですが、当時の人たちがこれを新鋳「古銭」と認識していたという指摘には目から鱗の感があります。宋銭は鋳造後何世紀もたっているので古びているはずなのに、ぴかぴかの宋銭が出現したら、銭面の文字は一緒でもおかしいと感じて撰銭したくなるのも頷けます。

そして、良貨は遠隔交易・蓄蔵と悪貨は日常の取引といった具合に役割分担、貨幣の階層化がみられるで、必ずしも悪貨が良貨を駆逐するとは言えない。

また、私たちの「常識となっている貨幣数量説は貨幣の中立性というかなり強い仮定のもとに立てられていると気付かねばならない」とのことで、貨幣供給の急激な減少が商品の出回りをそれ以上の速度でくじくことがあり得て、その際には物価の上昇がもたらされることになります。

さらに、①銭面の文字情報はその銭貨の実際の鋳造年代を示すとは限らない、②たとえ銭面の文字通りの時代に鋳造されたのだとしても、鋳造者はその王朝によるとは限らない、③立派な銭貨は官製で、みすぼらしいのは私鋳と決めつけるのは危険であるなども勉強になります。

日本と中国との関係では、日本銅が中国に運ばれて私鋳銭の原料となり、その銭が日本に輸入されるという事実があったそうです。また、中国からの銭貨の輸入の減少が、西日本での土地取引などの銭遣いの消失、東日本での永楽銭の基準銭化につながったと説いています。ただその永楽銭は東日本で私鋳されていた証拠も発見されてきているそうです。

第一章の著者の黒田明伸さんの本は、これまで中華帝国の構造と世界経済(名古屋大学出版会)と貨幣システムの世界史(岩波書店)を読んだことがありますが、この人の著作はどれもみな刺激的です。

第二〜四章では博多・京都・伊勢の状況が、史料や出土資料をもとに論じられています。地道なこういう研究があってこそ学問が進むのでしょうが、素人には興味がもちにくいところ。

第五章「統一政権の誕生と貨幣」では、中世の地域性を持った貨幣状況から近世三貨体制の成立を教科書のように示してくれています。

第六章「貨幣の地域性と近世的統合」では、徳川政権による金銀貨の制定と寛永通宝の発行の過程が説明されています。「三貨の普及は長期的な過程としては首肯できるが、近世初期においては、貨幣発行を幕府が独占し強制力を行使しえたと見なすことには無理がある」、「列島内部で進行した貨幣の統一と呼ばれる事象は、一方で秤量貨幣と中国宋銭を主体とした当時の東アジア通貨圏からの離脱を意味した」などが参考になる指摘でした。

第七章「無縁・呪縛・貨幣」は、他の章とはかなり毛色の違った論考です。残念ながら、この書物を手にした時の私は、この種のものを読みたいと思って買ったわけではないので、興味が持てませんでした。網野さん系の本を読みたくなった時にまたふりかって読んでみたいと思います。

終章の「銭貨のダイナミズム」では、以上の論考をくまとめてくれています。中世初期から一枚一文で流通していた銭が、私鋳銭や破損した銭の出現により精銭と悪銭に別れて銭流通の階層化・一枚価値の多層化がみられるようになります。そういった多層化をおしとどめる目的で撰銭令が出されますが、やがて織田信長の撰銭令により多層化がみとめられます。しかし中国からの銭貨輸入量の減少・銭不足から悪銭の価値上昇して精銭の空位化がみられ、最終的には寛永通宝で統一されるようになるというストーリーになるのでしょう。

2008年1月26日土曜日

宮廷のみやび 近衞家1000年の名宝

国立博物館で開催されている 「宮廷のみやび 近衞家1000年の名宝」をみてきました。上野公園や博物館の敷地にある池には氷がはっていて寒い朝でした。

藤原氏の祖ということで、会場に入ると一番目に藤原鎌足の絵がかけられていました。本などでよくみかける絵ですね。ほかにも、よく挿絵としてつかわれている天子御影の実物も見ることが出来ました。

国宝も、伝世の名筆を集めた大手鑑などいくつか展示されていました。行成筆の倭漢抄(和漢朗詠集)などは、ほんとに平安時代の物なの?ってくらい紙が汚れてないし、やけてないのが印象的でした。

有名な御堂関白記は3カ所に分けて展示されています。初めの方の二つは人が群がっていてよく見えなかったけど、ラストの方に展示してあった寛弘元年上巻はすいててじっくり見れました。

春日詣でなどの内容はともかく、具注暦に書かれているのですが、具注暦ってどこでつくっていたのでしょう。濃い黒色の墨の細字で日付や干支などがきっちりした楷書で書かれています。それに較べて、道長の字の読みにくいこと。墨の色も薄いんですよね。道長は自分で墨をすったのでしょうか?誰か使用人にすらせたのなら、もっと濃い色の墨を使ったんじゃないのかななどと妄想。

展示品の半分以上は近世の品々でした。御所人形、銀細工の雛人形道具、古裂れ、酒井抱一の四季花鳥図屏風などなど。でも、近世の部の中心テーマは、江戸中期に当主だった近衞家凞さんです。この方は博学多才の人だったそうで、彼の書や絵画などがたくさん展示してありました。大手鑑も彼が編集したものだそうです。

面白かったのは、予楽院臨書手鑑。ググってみると、臨書というのは「古典を手本として、可能な限り手本に似せて書くことである。書を学ぶ欠くことのできない練習方法の一つ」なのだそうです。初めて知りました。

で、この予楽院臨書手鑑は、近衞家凞が近衞家に伝わる小野道風・行成・公任などなどの、古来の名筆の臨書をこころみて、それをまとめたものなのです。今回は、その臨書と藤原佐理の書いた国申文帖の本物とを並べて展示してありましたが、文字の大きさや形だけでなく、墨のかすれ方まで本当にそっくりなので驚きました。家凞さんは、近衞家の当主なんかに生まれなかったら、贋作家として生きていくことが可能なくらいの腕前で、才人だったということがよく分かりました。

2008年1月24日木曜日

スギ花粉症 初期療法

先週からずっと寒い日が続いていて、昨日は雪が降ったりなど冬全開の時節ですが、今週になってからぼつぼつとスギ花粉症の人が来院しています。とはいっても、さすがにまだ症状があっての受診というわけではありません。

スギ花粉症の場合、治療のガイドラインでも勧められていますが、症状が出る前から治療を始める初期療法があります。私自身もスギ花粉症ですが、この初期療法を行うと、シーズンに入ってからの症状が多少なりとも軽くなることを実感しています。ベテランの患者さんたちも、やはり同じ体験をしているわけで、1月中から来院するわけですね。

具体的には抗アレルギー剤・第二世代抗ヒスタミン剤を服用するのですが、私の場合特にブランドにこだわりはないので、勤め先で採用されているエバステルを昨日から服み始めました。

例年、2月上旬から飛散(ATOKだと変換の第一候補は「悲惨」でしたが、たしかにスギ花粉症の人にとっては悲惨の方がふさわしいかも)が始まり、今年は飛散量も例年なみになると予想されています。

今日もまだ風が冷たく、週間予報でもまだ最高気温10度以下が続くようです。でも、その後ちょっとでも暖かくなるとすぐに花粉が飛び始めるでしょうから、花粉症の方はおはやめにどうぞ。

2008年1月23日水曜日

試験問題の作成

数年前から、医療系の専門学校で一コマ教えています。2月になると後期の試験があるので、そろそろ問題を準備する頃です。自分が試験を受ける側だった頃には気付かなかったことですが、試験問題を作成するのって結構悩ましい。先日センター試験の問題を覗いてみたのは、ちょうどそういう気分の頃だったからでもあります。

採点のしやすさという点では、穴埋め問題や多枝選択問題がお手軽です。ただ、こういった問題だとある程度まとまった数を準備しなければならず、その負担が少なくありません。学生さんたちは過去問を継承しているでしょうから、毎年同じ問題ばかりというわけにもいきませんし。

また彼らの資格用の国試の過去問から問題をひっぱって来るというのも、講義内容とぴったりしたのを探し出すのはなかなかの手間。自分が力を入れて話をしたところがありますから、それについて説明しなさいという記述式の問題を出題するのが一番しっくり来ます。

記述式だと出題はたしかにラクですが、30人弱のクラスでも採点に手それなりの間がかかります。私のやり方は、まず一つの問題の回答に順番に目を通して、仮の点数をつけます。全員の回答を読んだ後にあらためて、採点をします。こうしないと、初めの方で読んだ回答者の点数が甘くなりすぎたり、低くなりすぎたりしそうなので。これを問題の数だけくり返すようにしている訳です。

採点していると0点をつけたくなるような回答もありますが、よく勉強していることが分かる回答や、こちらの新たな発見につながる記述があって教えられることもありますね。

2008年1月21日月曜日

多枝選択問題

一昨日・昨日と大学入試センター試験があり、今朝の新聞にも問題が掲載されています。さすがに問題を解いてみようという元気はありませんが、問題形式がちょっと気になりました。

センター試験は昔々の共通一次試験と同じようにマークシート方式が続いているのだと思います。なので、数学のように計算で得た答えの数字を直接マークさせる問題も一部にはありますが、多くは多枝選択問題になっていました。

この多枝選択問題ですが、複数の選択枝から一つだけ答えを選ぶようになっているものがほとんどでした。世間一般では、多枝選択問題というとこう単一の選択枝を選ばせる形式がふつうなのでしょうか。なぜ、こんな風に感じるかというと、医師国家試験の多枝選択問題はそうではないからです。

医師国試では、単一の回答を選ばせる形式のほかに、あてはまる選択枝の組み合わせを答えさせる形式の問題がとても多いのです。具体的にはこんな感じです。


・誤っているものはどれか
 (1)イワシは魚である
 (2)ニシンは魚である
 (3)マグロは魚である
 (4)クジラは魚である
 a(1, 3, 4) b(1, 2) c(2, 3) d(4のみ) e(すべて)

・正しいものはどれか
 (1)イワシは魚である
 (2)ニシンは魚である
 (3)クラゲは魚である
 (4)クジラは魚である
 a(1, 2 ) b(2, 3) c(3, 4) d(1, 3) e(1, 4)


医師国試にならってか、専門医の試験などもこういった形式の多枝選択問題が出されています。初めてこの形式の試験に接した時にはおやっと思ったのですが、今ではふつうに感じられるようになりました。

この形式の利点って何なんでしょう。出題者にしてみると、受験者のレベルに合わせて、正解と紛らわしい誤った選択枝を作成するのってなかなか大変なのかと思われます。正解が一つの場合に較べて、当てはまる選択枝の組み合わせを選択させる方が、その紛らわしい誤った選択枝をつくる数が少なくて済むことが利点なのはたしかですね。

ほかにもこの形式が採用されてる理由があるのでしょうか??

2008年1月20日日曜日

日本産業技術史事典


日本産業技術史学会編  思文閣出版  本体12000円  2007年7月発行

この事典は、日本産業技術史学会設立20周年の記念事業として発行されたものだそうです。技術史にも興味があるので、出版広告を見ていくつか本屋さんをみたのですが見つけられず、思文閣出版さんのサイトから直接オーダーして入手しました。ちと厚めの本なので積ん読になっていましたが、冬休みに読んでみました。

知らなかったことも多く記載されていて、面白く読めました。例えば、カニ缶のカニを包んでいる硫酸紙、あれって不思議ですよね。タラバガニの肉が缶の内面と接触すると黒くなってしまうので、それを防止するためのものなんですって。

でも、本書の読みどころは、機械、素材(木と石と土)、産銅業、石炭産業などの章です。特に素材(鉄)の章は、とても読み応えがありました。生産の技術に加えて、鉄鉱石の品位や鉄鉱石に含有されているリンやイオウの量など原料の影響も大きかったようです。戦前の日本製銑鉄には競争力が乏しかったこと、それなのに戦後の日本鉄鋼業が強くなった理由の一端が理解できた気がします。

「読む事典」を謳ってはいるのですが、いろいろな分野の産業の歴史について網羅的に扱われているので、B4版・544ページもの本事典でも個々の項目はスペースが足りなめで、記述が少し簡単すぎると感じられる章も少なくありませんでした。

ページが足りない感じなのは、構想・編集にも問題があるのではと感じます。例えば、31-58ページの道具・生活技術に関する章などは、全くつまらない。「産業技術」史事典なのだから、こんな章は省いた方がいいです。

また、執筆者が多数にわたる関係で、同じ内容が違う項目で重複して述べられているところが見受けられます。学会編なので、編集者が読んでだめ出し・すりあわせしにくいのかな。でも高価な本なので、もっと良いものを期待してしまいます。

2008年1月19日土曜日

FileMakerのレイアウト障害

FileMakerをいろいろな書類作りに利用しています。今週の水曜日にある書類を印刷しようとして、レイアウトがおかしくなっているのに気付きました。前日の15日にはそのレイアウトで問題なく印刷できていて、その後レイアウトも含めて何も変更した覚えがないのに変だなと感じました。


でも、こういう時のためにタイムマシンでバックアップがとってあるんだと思いなおして、古いファイルを取り出して、立ち上げてみました。すると、なんとタイムマシンで保管してあった古いファイルの方もレイアウトがおかしくなっていたのでした。

データベースですからデータの入力はしょっちゅうしていますが、昨年暮れ以来レイアウトはいじっていないのです。しかも1月15日までふつうに印刷もできていたのに、タイムマシンが12月に保存したファイルまで開くとおかしくなっているというのはミステリー。FileMakerのアプリケーション自体やOSがおかしくなっているのでしょうか。


レイアウトの崩れの原因はヒラギノ角ゴPro w3で指定してあったフォントがなにか別のフォント(書式で見てもフォントが不明)になっていることが原因のようで、指定し直すことで復旧できました。データが壊れたのではなかったことが不幸中の幸いですが、原因が分からないとまた起きそうでちょっと不安ですね。

2008年1月17日木曜日

Macworld EXPO 2008

Macworld EXPO 2008が開かれ、噂のMacBook Airが発表されたことが、各サイトで紹介されています。Appleのサイトのこのページで、Jobs CEOの基調講演が公開されたので、早速観てみました。

Mac and PCのCMで始まり、まずはレパードが500万本売れたことが触れられています。各雑誌新聞での評価も高く、コンシューマーという大規模市場向けに書かれた今までで最も優れたOSだとPC Magazineが評価しているとの紹介で場内歓声。

次に、タイムマシンに話題が向けられます。外部HDDに自動的にバックアップしてくれるタイムマシンは、私も便利に使っていますが、ノートブックをつかっている人はケーブルを接続せずに使いたいと思っているはずとのJobsの話に、その通りと思わず頷いてしまいます。

そこで、新商品の中では最初にTime Capsuleが紹介されました。802.11nというなにやら非常に速いワイヤレスネットワークの規格を採用した、HDD入りのAirMac Base Stationだそうです。信頼性の高いサーバーグレードのHDDが搭載されていて、ワイヤレスで家の中のMacを全部バックアップしてくれるとか。500GBと1TBのHDD搭載機が2月に販売開始。Mac and PCのタイムマシンのCMも受けていました。

2番目はiPhone。発売後200日で400万も売れたiPhoneは、2007年のアメリカのスマートフォンのシェアの19.5%を発売後わずか90日で達成したのだそうです。WWDCで予告されていたSDKは2月に。そして、無料でソフトウエアアップグレードがあり、地図機能に現在地表示などの新機能が搭載されたり、また、アイコンの並べ替えが出来るようになったり。アイコンを並べ替える時には、アイコンが落ち着かなくなってむずむず動くという面白いアニメーションが作用されていました。

iPodTouchにもメールや天気予報などの5つの新機能をもつアプリケーションが加えて販売されるようになります。これまでのユーザーはiTMSから20ドルで買えるとJobsは話していましたが、フリーでダウンロードでなくても既存のユーザーは喜ぶのかな。

3番目は、iTunesの話題で、昨年のクリスマスには一日で2000万曲も売れ、年間では40億曲が売れたそうです。そしてiTMSからの映画のレンタルサービスの紹介。どこの映画会社の作品がレンタルできるのかということで、最初はMGMとその他私の聞いたことのない4つのマイナーな映画会社が紹介され、拍手はぱらぱら。by the wayというJobsの発言で画面が切り替わると、20世紀Fox、WB、ディズニー、パラマウント、ユニバーサル、SONYのマークが映し出され、歓声が上がっていました。

DVDリリース後30日するとレンタル出来るようになるそうです。 購入後30日以内に観はじめること、鑑賞を始めたら24時間以内に

音楽と違って映画は何度も観るわけではないJobsは言っていましたが、たしかにその通りです。DVDを購入することを考えれば、旧作2.99ドル、新作3.99ドル(HDクオリティはそれぞれ1ドル増し)の価格は高くはないですよね。

そして、次にワイドスクリーンTVに対する他社の取り組みと同様にAppleTVもうまくいってはいないとの告白。ユーザーのニーズは映画・映画・映画ということなので、映画を中心にしたtake2ともいうべき無料のソフトウエアアップグレードがAppleTVにダウンロードできるようになりました。

パソコンなしでiTMSからDVDクォリティの映画やTV番組・ミュージックビデオのレンタルが出来たり、.Macにアップされてる写真や動画を観たりできるようになるそうです。またAppleTV自体の価格も299ドルから229ドルに値下げされるとのこと。そして、映画のレンタルをAppleと最初に契約した20世紀FoxのCEO登場、Jim Gianoplosが登場。


4番目ということで、thear is someting in the airが表示されました。MacBook Air、世界で一番薄いノートブックの発表です。

薄いノートブックの代表として、ソニーのVAIO TZシリーズが紹介されました。重量3ポンド、0.8-1.2インチの厚さ、11−12インチのディスプレイプレイ、ミニチュアのキーボード、1,2GHz Core2Duoというそのスペックのうち、重量3ポンドだけは見習うが、その他には満足できないとJobsは言います。

TZシリーズの側面の厚さを表す画面が登場し、そこに0.76-0.16の厚さの MacBook Air の側面図が重ねられて表示されると、拍手と歓声。一つ指摘したいことがあると、MacBook Airの最も厚い部分はTZシリーズの最も薄い部分よりも薄いとJobsが発言してMacBook Airの表示が反転されると、場内は笑いと大歓声。


MacBook Airは封筒に入った状態で登場。封筒から取り出して見せてくれますが、遠くからは厚みが見えないくらい。磁石ラッチ、13,3インチワイドスクリーン、LEDバックライト、iSight用のカメラバックライト付きのフルサイズキーボード、80GBのHDDまたは64GBのSDD、Core2Duo 1.8GHzのスペック。

トラックパッドはマルチタッチ、ジェスチャーが有効で、写真の回転、ズーム、拡大などが披露されました。iPhoneやiPod Touchみたいです。これ、既存のMacBookにソフトウエアアップグレードで取り入れたりは出来ないのかしら。

内部の写真を見ると半分以上をバッテリーが占めています。メールやウエブ中心の利用なら5時間はもつバッテリーだとのこと。ロジックボードの大きさの比較対象には鉛筆が置かれていたほどの小ささです。インテルのおかげでこれまでよりも60%も小さいCPUを使えるようになったから、MacBook Airが可能になったということで、インテルのCEOのPaul Otellini登場。

CD-ROMドライブはありません。99ドルのUSB接続のスーパードライブが犯罪されます。でもきっと必要ないだろうと。ドライブを使う用途としては、映画の鑑賞・ソフトウエアのインストール・バックアップ・音楽CDを焼くことがあるのですが、映画鑑賞にはiTMSからのレンタルが利用できるし、音楽CDを焼く代わりにiPodがあるし、バックアップならTime Capsuleがあるから。残るのはソフトウエアのインストールですが、この用途にはMacからでもPCからでもワイヤレスにインストールできるソフトウエアが付属しているとのことでした。

価格は1799ドルとの発表に拍手。封筒から取り出すCM にも拍手。また、MacBook Airは環境問題にも配慮したガラス・ロジックボードを採用したり、パッケージ
も小さいとのことでした。
その後、アカデミー賞・グラミー賞を受賞したことのある作曲家のRandy Newmanさん(私は知らない人ですが、会場のみなさんはよく知っているよう)のピアノ弾き語りで終わりました。今年はone more thingはありませんでした。

この基調講演を見る前にはいろんなサイトでの新製品のニュースを眺めながら、Time Cupsuleの方が欲しいなと思っていました。でも、Jobsのプレゼンテーションを見るとMacBook Airもやはり欲しく思えてきてしまいます。どうしようかな。

あと、iPhoneは日本の話どころかヨーロッパの成績やアジアへの展開についても触れられませんでした。

2008年1月16日水曜日

SheepShaverはつかえるか?

SheepShaverは2006年5月15日以降バージョンアップされていませんが、はたして「つかえる」アプリケーションなのでしょうか?これは、つかう目的によって違ってくると思います。
 1、純粋にOS Xの中でMac OSが動くのをみて楽しむ
 2、Mac OSでつくったファイルを、OS Xで利用する
 3、Mac OSでしか動かないお仕事用アプリケーションを使用する
 4、Mac OSでしか動かないゲームを楽しむ
考えられる使用目的は、この四つくらいかな。

1番目の、純粋にOS Xの中でMac OSが動くのをみて楽しむ目的には、充分合格してると思います。初めてSheepShaverの起動に成功して、OSのインストールが出来たり、SheepShaverの中でブラウザが動いているのを見るのはとても感動でした。

2番目の、Mac OSのアプリケーションでつくったファイルをOS Xで利用するというのが、私がSheepShaverを使用する目的です。この点では、クラリスワークス4、マックライトII、マックドローPro、クラリスドロー、AppleWorks6は問題なく動いていて、充分に役立っています。

古いファイルでも、FileMakerやMS Officeでつくったものならば、そのままOS X版のそれらのアプリケーションで開いて使えます。同じように、AppleがiWorksでこれらクラリスのアプリケーションのファイルを開けるようにしておいてくれれば何も問題はないはず。クラリスのアプリケーションのユーザーはMacが好きな人がほとんどだろうと思いますが、こういうコアなファン層は、どんな風に扱ってもMacから離れないだろうと思ってるのかな、Appleは。

3番目の、Mac OSでしか動かないお仕事用アプリケーションを使用するには、SheepShaverは不安定です。PBG4もよくフリーズしましたが、さすがにSheepShaverほどではありませんでした。もし、私が業務用にアプリケーションを使わなければならないとしたら、old Macの実機を動かすと思います。故障時の対応も業務用につかうのなら、安い中古のMacを探す方がSheepShaverよりは現実的でしょう。


4番目の、ゲームするのにはかなり使えます。たぶん10年ぶりくらいにMS FlightSimulatorを起動してみましたが、この漢字Talk6時代のゲームが動きました。また、CD-ROMで供給されているゲームはほとんどが動きそうです。FDで供給されていた時代のゲームでも動かないのは、Patton strikes back(インストーラが動かない)、Playmaker Football、Risk、柿木将棋くらいでした。これらのゲームもSheepShaverにインストールするMac OSをもっと古いものにすれば対応できるのかも知れません。


エミュレータは実行時のスピードが気になるものです。一般的にスムーズに動いてくれるかが問題ですが、古いゲームのことを考えると、遅く動かすオプションが必要になってきているように思いました。

PC WatchのVista時代の仮想化技術の有用性という記事で、下位互換性の実現などのために将来のOSでは仮想化技術が大きな比重を占めるようになるだろうと述べられています。この記事はWindowsについてですが、Macに関してもユーザーの過去の遺産の継承は必要だと思うのです。その点、レパードでのclassic環境の切り捨ては必要なことだったのかも知れないけれど、残念なことでした。Appleに古いMac OSをサポートする意志がないのなら、SheepShaverみたいなプロジェクトに対する支援と、古いMac OSを自由にダウンロードして使えるようにすることを希望したいものです。


 SheepShaverでMac OS9
 SheepShaver OSインストール後にまず
 SheepShaver コピーペースト
 SheepShaver OS Xとのファイルのやりとり
 SheepShaverの使いごこち

2008年1月14日月曜日

SheepShaverの使いごこち

起動時にMac OSのジャーンというスタートアップチャイムが鳴りません。しょっちゅうフリーズして再起動を繰り返さなければなりませんから、うるさくなくていいようにという仕様なのかも :-) また、アプリケーションによっては音が出ないものがあるような感じです。

SheepShaverはPowerPC G4 100MHzのPowerMacintosh 9500/9600シリーズをエミュレートしているそうです。うちでは、メモリを256MB割り当ててMacBook Proの上で動いていますが、スピードは500MHzのPBG4にも全くひけをとりません。マウスの動きもスムーズでエミュレータとは思えないほどなので、スピード的な不満はないですね。


また、SheepShaverがバックグラウンドで起動している途中で、OS Xの方でこういったテキスト入力など他の作業をしても全くストレスなくできます。辞書ファイルの書き出し作業をさせてCPU使用率をみてみると、めいっぱい動いていても片方のCPUだけがSheepShaverに割り当てられているようです。ただ、SheepShaverはバックグラウンドでアイドル中でもCPUの片方はフルに働かせてしまうので、バッテリーで駆動中には使用すべきでないアプリケーションですね。

外部機器との接続ですが、CDがサポートされています。うちでは、過去につくった文書ファイルの利用がほとんどなので、CD-Rに記録してつかっています。 CDは、SheepShaver起動中にCDを挿入して認識されることと、CDを挿入してから立ち上げないと認識されないことがあります。CDの取り出しは、SheepShaverとOS Xの両方で取り出す操作をしなければならないためか、少し時間がかかります。

SheepShaverはDVDやUSB接続FDDなどを認識することはできません。プリンタはどうなんだろ、試していません。

まだまだ安定しているとは言えず、時々落ちます。落ちるとほとんどSheepShaverごと固まってしまうので、OS XでSheepShaverを強制終了してやらないといけません。時にはSheepShaverが突然終了したり、まれには爆弾マークがでることもあります。爆弾マークからはSheepShaverを強制終了せずに再起動が出来ました。

フリーズ後にふたたびSheepShaverを起動すると、「適切にシステム終了しなかった可能性があります。現在Disk First Aidが起動ディスクをチェックして問題を修復しています」というおなじみの画面が現れます。ただ、HDDの性能がかなり向上しているおかげか、この「再起動」処理にかかる時間は本物のPBG4よりずっと短いので、あまりストレスはないですね。


私がインストールしたのはMac OS9なので、当然ですがFPUの必要な68K用のアプリケーション、WingzとかStatisticaなんかは使えませんでした。PowerFPUもインストールしてみましたが、これも有効には出来せんでした。これらはみんな漢字Talk7.5時代のアプリケーションで、PBG4を使い始めて以降に使ったことはなかったし、PBG4実機でも動かないと思われるので、これには不満はありません。


 SheepShaverでMac OS9
 SheepShaver OSインストール後にまず
 SheepShaver コピーペースト
 SheepShaver OS Xとのファイルのやりとり
 SheepShaverの使いごこち
 SheepShaverはつかえるか?

2008年1月13日日曜日

SheepShaver OS Xとのファイルのやりとり


SheepShaverGUIのファイル設定ウインドウのUnix Root欄は、デフォルトで「/」となっています。この設定のままSheepShaverを起動すると、UNIXという仮想HDDがデスクトップに出現します。この仮想HDDを通して、SheepShaverとOS Xの間でファイルの交換が出来ます。

しかし、仮想HDD内の表示に文字化けがあることや、フォルダがあるのに中のファイルが表示されないことが多いなど、この方法にも不便な点があります。UNIXのことをよく知っている人にとっては大した障害ではないのかも知れませんが、UNIXについての知識が皆無の私は最初かなりとまどいました。試行錯誤の結果を紹介します。

対応策ですが、まずファイル交換につかうフォルダの名前は半角英数字だけを使うことにします。これで文字化けは解消できます。そして、そのフォルダは分かりやすい場所に置いておきます。まあどこでもいいのですが、例えば自分のホームフォルダ内に置くとすると、SheepShaver内の仮想HDD・UNIXの中の、Usersフォルダの中の、「自分の名前」フォルダの中にそのファイル交換用のフォルダが見えるようになります。

OS X側にあるファイルをSheepShaverに移動するには、そのフォルダの中に
ファイルを入れます。そして、フォルダごとSheepShaverのデスクトップなり、HDDなりにコピーすれば移動完了です。ただし、ファイルの名前によっては、コピーできないことがあります。その際には、名前をかなり短くするか、半角英数字だけの名前に変更するなどで、コピーできるようになります。Unicodeかどうかとか関係しているのでしょうが、ファイル名の長さが影響したりするのは謎。

目的のファイルをSheepShaverに移動させてから、すぐにダブルクリックしても開きません。ファイルのTypeとCreatorがおかしくなっているのです。開くには、それを修正することが必要になります。

こういう時に昔から便利につかえたのが、FileBuddyです。ファイルをいじる定番のアプリなので、Mac雑誌の付録のFDやCDにはよく収録されていました。ちょっと検索してみると、OS X用も存在していて9.0にまでバージョンアップしているんですね。

目的とするアプリケーションで適当にファイルをつくってセーブします。それをFileBuddyでGet Infoしてみるとこんな感じ。使われているTypeとCreatorをメモしておきます。


次に、開きたいファイルをFileBuddyでGet Infoして、ファイルのTypeとCreatorの部分を書き換えてからセーブします。これで、ダブルクリックでうまく立ち上がるようになります。FileBuddyが入手できなければResEditでも同様にできます。



TypeとCreatorですが、どちらもアルファベット4文字です。これまでチェックした範囲では、みんな文字の並びが前後逆になっていました。もしかすると、これはOS Xと古いMac OSの仕様の違いが原因で、ほかのアプリケーションでもみんな前後逆になっているのかもしれません。そうだとすると、OS X用のFileBuddyでTypeとCreatorを逆向きに書き換えてから、SheepShaverの方にファイルを移せばいけるのかも。私はOS X用のFileBuddy持っていないので試していませんが。

あと、ファイルに不可視属性がついたままSheepShaverの方に来ちゃうことがあります。これも、FileBuddyでInvisibleのチェックをはずしてから、TypeとCreatorの部分を書き換えればファイルは見えて使えるようになります。

SheepShaverからOS Xへのファイルの移動ですが、仮想HDD・UNIXへコピーします。どこにコピーしても、OS XのFinderで見えなくなることはありません。

古いMac OSのファイルでも、そのままOS Xで使えるアプリケーションがある場合にはSheepShaverを起動する必要はありませんよね。なので、SheepShaver側からOS Xへ移動させる可能性のあるファイルはテキストかビットマップ画像くらいだろうと思います。

これらのファイルをOS X側へコピーした後に、Finderで”.txt”とか”.jpg”とかいったふさわしい拡張子をファイル名の後ろに付加してやれば、ダブルクリックで開くようになります。


 SheepShaverでMac OS9
 SheepShaver OSインストール後にまず
 SheepShaver コピーペースト
 SheepShaver OS Xとのファイルのやりとり
 SheepShaverの使いごこち
 SheepShaverはつかえるか?

2008年1月12日土曜日

SheepShaver コピーペースト

SheepShaver内で動くアプリケーションと、OS Xのアプリケーションの間で、コピーペーストができます。しかし、どんなアプリ間でも可能というわけではありません。テキストのやりとりにさえ制限があります。

SheepShaverからOS Xへのコピーペーストですが、マックドローPro、クラリスワークス4、Photoshop3などからのコピーペーストはできません。それに対して、SimpleTextやGraphicConverterなどからはOS Xへのコピーペーストが可能です。多数のアプリを検証した訳ではないのですが、Drag and Dropに対応しているアプリからでないとだめな感じがしました。

ただし、マックドローPro、クラリスワークス4、Photoshop3などからOS Xへのコピーペーストが全く不可能なわけではありません。これらのアプリからいったんSimpleTextやGraphicConverterにペーストし、あらためてそこからコピーして、OS Xのアプリにペーストすることが可能です。テキストやビットマップはこれでOKですが、ムービーなんかがどうなるのかは、試していません。

OS XのアプリからSheepShaver内で動くアプリへのコピーペーストですが、テキストの場合にはリッチテキストから標準テキストに変換してからコピーペーストします。そうでないと、うまくペーストできないだけでなくSheepShaverがフリーズする可能性大です。なお、ブラウザのURL入力欄などのように、もともとリッチテキストを扱わないところへは、変換せずにそのままペーストしても大丈夫でした。


リッチテキストから標準テキストへは、Pagesなら標準テキスト形式で書き出したり、Wordではテキストのみで別名で保存すればできます。また、コピーする分量が多くなければ、テキストエディットにいったんペーストして変換する方がお手軽かもしれません。

ビットマップグラフィックは、そのアプリがサポートしている形式ならOS Xからのペーストを受け入れることが可能なようです。Photoshop3へもペースト可能でした。SheepShaverからOS Xへは前述のGraficConverterを経由する方法でOKです。ただ、ベクターPICTのコピーペーストは、上記のアプリを試してみた範囲では双方向ともコピーペーストできませんでした。


 SheepShaverでMac OS9
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2008年1月11日金曜日

SheepShaver OSインストール後にまず

昨年末にSheepShaverを導入して、しばらく使ってみました。我が家では、Mac OS X 10.5.1のMacBook Proの上でSheepShaver2.3が動いています。Mac OS 9のパッケージに入っていたCDからインストールしたJ1-9.0.4をつかっています。 気付いた事など、紹介したいと思います。

まず、OSインストール後にMac OS 設定アシスタントがいろいろ尋ねてきます。この時、共有フォルダをつくるとまずいようで、設定終了後なにかしようとするとすぐにフリーズしてしまいます。


CDから上書きインストールして、もういちど設定アシスタントが表示された際に、共有フォルダを作成しますか?に「いいえ」と答えると、フリーズしなくなりました。デスクトップに共有フォルダが出来ていましたが、捨てちゃいました。設定アシスタントの続きでインターネット接続の設定もありますが、ふつうにコントロールパネルからTCP/IPをセットすればOKです。

OS Xとファイルをやりとり出来るとはいえ、SheepShaverの中からもネットにつながっていた方が便利だと思います。特に、ユーティリティのアプリをあまりお持ちでない方はネットで入手する必要もあるでしょうから。

Mac OS 9に付属しているブラウザは、Internet Explorer4.5とNetscape Cmmunicator4.7です。どちらも今となっては古すぎるブラウザで、きちんと表示できないサイト(このブログもそうです)が多すぎます。iCabを入手しておくことにしました。

iCab日本語版のダウンロードサイトに行ってみたのですが、ダウンロードしようとすると「お客様がお探しのHomePageが見つかりません」。 iCab Downloadsと言うサイトの方から入手できました。IEにhttp://www.icab.de/dl.phpとURLを入れれば、SheepShaverの中のIEを使ってダウンロードできます。


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2008年1月10日木曜日

草思社が民事再生法申請

草思社が民事再生法の適用を申請したというニュースがありました。ノンフィクションで結構いい本を出している(私の視点からはかなり変に思える本も出していますが)出版社だと思っていたのでちょっと残念。

ざっと見てみると、うちにも「間違いだらけのクルマ選び」「若き将軍の朝鮮戦争」「孤独な帝国日本の1920年代」「イスラーム世界の二千年」などなど、15冊以上ありました。中でも、「銃・病原菌・鉄」「大国の興亡」なんかは近代世界史の入門書としてはとても面白いし、なくなっちゃうとしたらもったいないですね。

出版不況という言葉を目にする事が少なくありません。出版業は、少量多品種生産だし、生産してからすぐ売れる本ばかりでもないだろうから、素人が考えても経済的に難しそう。

Macがダイアル接続でなく、常時ネットにつながっているようになってから、Mac雑誌は全く買わなくなったし、TVもほとんど見なくなったし、新聞もいらないかなと感じないでもない今日この頃ですが、自分としては本を読む時間はあまり減らしてないつもりです。でも、特に読書が好きっていうわけではないふつうの人は本を手にする時間もかなり減ってるのかも知れないですね。

2008年1月9日水曜日

フロッピーディスクと輪ゴムの癒着の構造

ゴムの経年劣化ってPowerBookのゴム足に限りません。ふだん気付いているところでは、圧力鍋のゴムパッキングなんかは使ってると伸びてくるので、何度か交換しています。

そして、輪ゴムにも劣化が見られます。だいたいは古くなると伸びてしまい、引っ張るとちぎれてしまうものだと思っていました。でも、それ以外にもこんな問題が。


むかし、フロッピーディスクの保管時に、特に何か問題が発生するなんて思わずに、整理するつもりで、輪ゴムでまとめておいたのがありました。それが、そのまま10年以上経過したものですから、FDのジャケットと輪ゴムが癒着して、はがれない状態になってしまいました。このせいで、FDが2枚ほど読み取り不能 → アプリ使用不能になってしまいました。

輪ゴム以外にも、クリップの錆とか、セロテープの糊とか、古くなるといろいろ問題ありなので、長期保管を考える時には注意が必要ですね。

2008年1月7日月曜日

PowerBook 2400cのゴム足


年末に取り出して久しぶりにつかってみていた流星号ですが、思わぬ問題点を発見。なん机が黒く汚れるなと思っていたら、犯人はPowerBook2400cのゴム足だったのです。裏返してみてみると、ゴム足はこんな風に変形しています。さわると、柔らかくて、融けてきてるって感じです。


紙の上にしばらく置いて使ってると、こんな感じに紙にゴムの痕がついてしまいます。今は冬で室温も20℃台なのですが、この有り様。夏だともっとひどいんでしょうね。毎日使ってた頃は、こうではなかった気がするのですが。

古いPowerBookはみんなゴム足がこうなるのかとも思って、PB540cを取り出してみてみましたが、材質が違うせいか大丈夫でした。PB2400cだけ、劣化しやすいゴムだったんですかね。昔のIBM製のThinkPadなんかもこうなちゃってるのかな?

2008年1月6日日曜日

お正月のゴミ


早いもので、もう1月も6日になりました。今年は曜日の具合の関係で、まだ空き缶やビンの収集は始まっていません。なので、空き瓶は収集ケースのなかにかなりたくさんたまってます。

しかし、空き缶の黒い収集容器の方は、半分も入っていません。例年だと今頃は、あふれんばかりに空き缶が置かれていたものなのですが。

空き缶の収集容器の中身が少ないのは、日頃から自主的にアルミ缶を回収している方々が、お正月の間も活動していたからだと思われます。寒い中、ごくろうさまです。

近隣の市の中には、こういった空き缶などを自主的に回収している人たちに対して敵対的な姿勢で、「資源ゴミの所有権は市にあります」とか「資源ゴミの無断持ち去り禁止」などと表示してあるところもありますが、立川市は今のところそこまでうるさくはないようです。

まあ、アルミ缶自主回収については、望んでそれに従事している人は少ないと思うのですよね。少なくとも私には積極的にしたいと思える仕事ではありません。現在アルミ缶自主回収をしている人たちは生活のためにやむを得ず、従事しているのだと思います。

もし、自治体の方で資源ゴミの所有権など主張するのであれば、 憲法25条に則って アルミ缶自主回収業の人たちの住まいや生活などを、先ずきちんと保証しなければならないのだと思います。もちろん、アルミ缶自主回収に対してうるさく言わない自治体にも、そうすべき義務があるのですが。

2008年1月5日土曜日

中国的天空 上  沈黙の航空戦史


中山雅洋著  大日本絵画  本体4300円  2007年11月発行

冬休みの読書の4冊目に、黎明期からの中国の航空戦史というマイナーな分野を扱った本を読んでみました。この上巻の前半には日独戦争での航空機の行動や軍閥の航空部隊などが記載されています。また、後半には日中戦争における中華民国の空軍と日本陸海軍航空部隊との戦闘の模様が、零戦の登場の時期まで記されています。

日中戦争での航空戦ですが、この上巻で扱われている時期では、必ずしも日本軍が優勢ではなかったという点が興味を引きます。戦闘機の護衛なしで出撃した爆撃機が多数落とされているだけでなく、九六戦などの戦闘機にも被撃墜が少なくなかったそうです。

どの程度の被害があったかは、部隊の戦闘詳報を調べれば分かるはずです。しかし、日本側の戦闘詳報はその多くが敗戦時に処分されてしまいました。また、処分されずに残されたものでも、苦戦の日・被害の大きかった日の記録のみが欠落していることが少なくないそうです。

この欠落は偶然ではなく、被害の隠蔽を意図したものと推定されます。軍隊というものは、被害を冷静に受け止めて対策を立てるべきことが厳格に求められるべき組織です。しかし、日本軍の「大本営発表」で知られる悪弊は、すでにこの時期からあったものなのですね。

また、以前興味深く読んだマンガの本に、宮崎駿の雑想ノートというのがあります。その中の第六話「九州上空の重轟炸機」の元になったエピソードもこの本に載せられていました。

1938年5月20日に寧波から2機で熊本へ飛び(Google Earthで調べると寧波・熊本間は約930キロメートルで、東京・熊本間とほぼ同じくらいの距離です)、4種類のチラシと1種類のパンフレットを撒いて帰還したそうです。日本では「九州上空に怪飛行機」と一部で報道されたとか。また、5月30日にも鹿児島へ飛来したそうですが、未帰還になったようです。

2008年1月4日金曜日

近世庶民の日常食


有薗正一郎著  海青社  本体1800円  2007年4月発行

江戸時代の百姓に対する私たちの常識を、「現代の日本人の多くは『近世の百姓は米を作りながら米を食べられなかった』と思っている」と著者はまず要約してくれます。本書はサブタイトルに「百姓は米を食べられなかったか」とあるように、その常識が本当かどうかを論じている本です。

明治10年代に農商務省が実施した統計によると「日本全体では米は庶民の食材の半分ほどを占めてい」ました。近世後半も明治初期と大きな差がなかったろうと思われますが、著者は江戸時代の農書や日記などの資料を多数提示して、その印象が間違っていないことを証明してくれています。近世の農民が一年間に食べる米の量は、却って現在の私たちよりもずっと多かったそうです。

それでは、どうして「近世の百姓は米を作りながら米を食べられなかった」という思いこみが生まれたのか。

この本のカバーには、米をキビ・ヒエ・ムギとそれぞれ半々ずつ混ぜて炊いた飯の写真があります。米は白くて雑穀は色がついているからなのか、上の図のように雑穀の割合がかなり多いように見えてしまいます。こんなことも、都会の人の残した見聞録に、百姓は米のとても少ない食事を摂っていると記録されたことの一因ではないかと著者は述べています。

また、近代以降に民俗学者などが食事の内容の聞き取り調査などをしていますが、戦後に実施された調査では第二次大戦中の米の不足の印象が被調査者にあったかも知れないとのことです。

さらに、私として興味深く感じたのは、伊賀盆地に関する記載です。伊賀盆地では穀物類の総収穫高に麦類が占める構成比は1877-88年頃に8%だったのが、1950年には23%にまで増加しました。このため、著者は「20世紀前半からの中頃の食生活を記録する『聞き書 三重の食事』と民俗研究者の報告は、麦飯の米麦の割合を半々ほどとしているが、これは20世紀に入ってからの水田二毛作による麦類の作付面積拡大後の状況を示しており、これらの資料が語る状況を近代初期まで遡らせることはできない」としています。近代以降に却って米食の比重が減ったことがあるかも知れないとは驚きです。

それと、日本全国どこでも農民が米をたくさん食べることが出来たわけではないことにも留意が必要です。稲の作付けの少ない地域では米の消費量が少なかった事情があります。特に西・南九州や沖縄では、サツマイモの比重がかなり高かったとのことです。しかも、「サツマイモを主な食材にする日常食の体系が普及した地域では、その時期に人口が著しく増加した」とも著書は述べています。

以上のように、近世の百姓も今の人たちが考えている以上に米を食べていた事は、まあまあ納得できました。ただ、本書で取り上げられている近世は、主に江戸時代中期以降の史料です。江戸時代前期や、それ以前の中世においては、どうだったのでしょう。

中世初期に開かれていた水田は小さな谷からの湧水で灌漑される小さな谷田(谷戸田、やとだ)が主だったはずで、ふつうの農民に米中心の食生活が存在していたとは思えません。戦国期から近世初期の大開墾時代が転機なのかな、やはり。

2008年1月3日木曜日

明治国家を作る 地方経営と首都計画


御厨貴著  藤原書店  本体9500円  2007年10月発行

本書は、1980年刊の「明治国家形成と地方経営」と1984年刊の「首都計画の政治」という、今では絶版になっている著者の2冊の著書を併せて新たに発行されたものなのだそうです。私は、その絶版になっている2冊を読んだことがないので、購入してみました。

第一部では、1880年代という議会開設の準備期を対象として内閣制度・官僚制度の形成されていく過程が、政治家同士の関係などに焦点を当ててつぶさに、とても読みやすく解き明かされています。正直、私には個々の内容をここで論評する能力はなく、ただただ楽しく勉強ができたって感じです。また第二部では、首都東京の都市計画をテーマに、各省・政治家・官僚・ジャーナリズムなどの対抗関係がやはり、分かりやすく説き明かされています。

同じ時期を対象にしている本でも、例えば 日本の百年2 わき立つ民論 1877-1889を読んでいると、政府は一枚岩としてしか見えてきません。しかし、政治史の専門書である本書では、藩閥の政治家一人一人が違った考え方・政治手法を持っていたことが非常に説得的です。

もちろん、歴史書にはそれぞれの性格によって、叙述の細かさの程度の違いがあるのは当たり前で、日本の百年シリーズも面白いから好きですし、どちらが良い悪いというものではありませんが。

また本書では、政治家達の書翰と書類、会議体議事録、ジャーナリズム報道をも併用しつつ、当時の政治家・官僚・議員らの発言が一貫したストーリーの下に組み合わされ、読んでいてとても面白い感想を持ちました。政治史の本というのは微に入り際にいると、こうなってゆくものなのかしら。

序で、「読んで楽しい物語までにあと一歩」と著者は書いているのですが、どうしてどうして、これにもう少し想像をふくらませた発言や状況を加えれば、優れた歴史小説としても立派に通用する作品だと思います。これ、褒め言葉です。

2008年1月2日水曜日

旧事諮問録(下)

旧事諮問会編  岩波文庫  本体760円  1986年2月発行

先月読んだ旧事諮問録の下巻です。御側御用取次・代官手代・町与力・外国奉行などからの聞き書きが収録されています。 興味あるエピソードのいくつかを以下に紹介します。


将軍の日常はかなり忙しかったそうです。 神棚参拝、奥儒者の講義、弓馬槍剣の武芸などの日課に加えて、毎日午後には大きな御用箱いっぱいの書類を決裁しなければなりません。「御用を御聴きなさる」ということで、御側御用取次が書類を読み上げるのを聴いて判断しました。

遠島以上の処刑の伺、役人の黜陟(地位変更)などなどこまごましたものがたくさんあって、「治平でいました時も、年末にでもなると、灯を執ってしばらく済まぬ位で、事務煩雑になっては、年末でなくとも、ずいぶん夜深になった事があります」とのことです。将軍に全ての決裁権限を集中する体制に無理が来ていたのでしょう。

代官手代だった人は、明治になって地租改正の際の調査に顧問として参加したそうです。検見などの実務に携わっていた役職の人の協力がないと、明治政府の末端の業務も回らなかったんですね。

江戸幕府の将軍のことを、現代の私たちは八代将軍吉宗とか十一代将軍家斉などと呼びますが、本書に出てくる旧幕府に仕えた人たちは有徳院様(八代)とか、文恭院様(十一代)と諡号で呼んでいます。

どの人へのインタビューについても言える事ですが、だいたい賄賂の話を尋ねています。まあ、どなたも役得があったとか、しっかりもらっていたなどとは答えないわけですが。

賄賂の話題のほかにも、旧事諮問会の人たちはかなりゴシップというか興味本意のところがあるような感じがします。例えば、「御庭番」だった人が呼ばれて隠密の探索の実際についてかなり質問されています。

また、 御側御用取次だった人に対して、十三代将軍家定は「或る書物では、御芋の煮えたもご存じないという位の人であったということでありますが」と尋ねているんですね。それに対する答えは、ひどく内気だけれども「一体の性質にはよほど善い所があった」なんて、ちょっと苦しそうな感じ。

敗戦後のインタビュアーで、大正時代の侍従かなにかをしていた人に向かって、大正天皇のお脳は如何でしたか?と尋ねた人は果たしていたのだろうかと思うにつけ、旧事諮問会の人たちの好奇心には脱帽です。

2008年1月1日火曜日

あけまして、おめでとうございます


年末来、寒い日が続いているせいか、今日は我が家からもとってもくっきりと富士山が見えました。真っ白で、かなり雪が積もってそうですが、元日にふさわしい姿ですね。

ふだんはスリープから起こして、そのまま使い続けるのですが、OS Xになってから初めてのお正月なので、MacBook Proを再起動してみました。やはりOS Xには特別なスタートアップスクリーンはありませんでした。少し残念。

かわりにMac OS 7.5のスタートアップスクリーンを。今年が良い一年になりますように。