2009年10月5日月曜日

オンデマンド版の本のできばえ

昨日のエントリーの海軍砲戦史談はオンデマンド本でした。オンデマンド本の仕組みって、元の本をスキャナで取り込んだデジタルデータを保存しておいて、注文があったらそのデータを元にプリンタで印刷して製本して届けるという感じでしょうか。

実際にどんな体裁の本が届くのかなと興味がありましたが、印刷の質はかなり高く、オンデマンド版と表示されていなければ、ふつうに印刷された本と区別がつかないという印象です。例えば、この「雷」という文字のかすれや「真珠湾奇襲」の濃さなどは、おそらく元の本でかすれたりインクが濃かったのが、しっかり再現されているのかなと思います。


また、2−3カ所ですが、元の活字とは違う、現代のデジタルの文字で補ったかと思われる部分が見受けられました。例えば、この部分では「実験を」の行までは元のページのスキャンで、「月にわたって」の行より下はデジタルフォントのような印象です。きっと、元の本の一部のページが汚れていたりして、スキャンしても印刷に適さないのを補正したのかと想像します。

この本のページを指で触ってみると、文字の印刷された部分の紙に凹凸があるのがはっきりと分かります。文字が主体の最近の本はみんなオフセット印刷で、紙に凹凸がありません。活字や凸版で印刷されていた昔の本には、こういった凹凸があったと思います。オンデマンド印刷のプリンタは凸版的な印刷をしてるのでしょうね。

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