吉川忠夫著
岩波書店
2010年1月27日 第1刷発行
中国の史書と宗教をめぐる十二章というサブタイトルがついていますが、その通りに、史記、漢書、三國志、高僧伝など中国の仏教、道教に関する書物とそれをめぐるエピソードを紹介した文章が集められています。あとがきで著者は「一般の読者を対象として執筆した文章」が集められているとしています。たしかに、それぞれの章で対象としている書物、その章に登場する人物やその時代背景などがもれなく説明され、また対象の書物からの引用も、白文ではなく読み下し文になっています。なので、門外漢にも一通りは見通しがつくようになっていました。ただ、とても面白いと感じて読むには、中国史・漢籍についてのある一定の基礎知識が必要のようです。勉強が足りないのか興味の方向が違うのか。 少なくとも現在の私は著者のいう「一般の読者」の域には達していないことが分かりました。残念。
0 件のコメント:
コメントを投稿