2008年12月26日金曜日

まだ緑のイチョウ

街路樹は大きいので、通りを歩いていると自然と目がゆきます。花が咲いている季節でなければ葉っぱを観察することになります。葉っぱを眺めていてもいろいろと気づくことがあるわけで、先日 葉の寿命の生態学を読んでみたのも、そんな興味からでした。


このイチョウ、少し色褪せ始めてはいますが、まだ葉っぱが緑色をしています。ふつうのイチョウはもうほとんど葉を落とした時期だと思いますが、この通りのイチョウはこんな感じにまだ葉っぱがついています。ここの街路樹は9月はじめにかなり強烈に剪定されました。その後、ふつうなら葉がつきそうにない幹や太い枝の付け根当たりに小さな葉が新生してきました。それらの葉がまだこうして残っているわけです。今日のような寒さの中でも、樹が枯れないように精一杯がんばっているように見えます。


残っている理由として考えられること。まず、①葉が出てからある一定の期間たたないと落葉するメカニズムができていない・働かないというのが想像されます。でもそれより、②来年の春に必要となる量の光合成産物を幹に蓄積した後でないと落葉を可能とするメカニズムが動き出さない、という方がありそうな感じがします。

①が正しそうかどうかは、強く剪定する際に大きめの枝を一本残しておいて、その枝の葉と、剪定後に新生してきた葉の落葉の様子を比較すれば、ある程度分かりそう。②が正しそうかどうかは、幹の貯蔵物質量を測定することが必要かも知れません。

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