2008年12月18日木曜日

緑色のねこじゃらし


ふだん使っている踏切のわきにあるねこじゃらしです。夏から秋にかけては緑に生い茂っていましたが、早いものは11月のうちに枯れ始めていたと思います。そして、12月に入ってからは枯れたものがほとんど。それなのに、今週はじめの寒さの後でも、まだ緑色を保っている個体がいくつかあります。踏切待ちしながら観察してみると、緑色を保っているものには小さいという特徴があります。

厳冬期を過ぎても枯れずにいる個体を見かけたことはないので、ねこじゃらし・エノコログサは一年草でしょう。で、一年草が枯れるのって単純に寒くなるからだと思っていました。でも、こんな風に枯れているものと緑のままのものが同じ場所に見られるっていうことは、寒さや霜だけが枯れることの原因ではないようです。

なぜ小さいものは遅くまで緑のまま残っているのかを説明できそうな仮説で思いつくもの。まず、一年草が存続してゆくのに大切なことは、個体が枯れて死んでしまう前に種子をつくることでしょう。だとすると、花から何らかのシグナルが出ていて、枯れる時期を制御している可能性があります。①種子の形成が終わるまで出され続け、種子が成熟すると出されなくなる、枯死しちゃダメというシグナルか、②種子の形成が終了したことによって出され始める枯死してもOKというシグナルのどちらか。まあもしかすると、それ以外のことが原因、例えば③似たように見えても大きいエノコログサと小さいものとでは種が違っていて、種子の成熟や枯れる時期に差があるのかも知れません。

③のように種の違いだったりするとそこで話はおしまいですが、①②のようなシグナル説だとどちらが正しそうか実験することが可能に思えます。晩夏から秋のまだどの個体も枯れていない頃に種子成熟途上の花穂を切り取って枯れてしまうかどうかで①が、また今の時期にまで緑を保っている個体の花穂を切り取って枯れるのかどうかで②が検証できそう。小学生の自由研究にちょうどいいレベルかも。

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