私の通った中学と高校の敷地には、校舎に沿ってイチョウの大木がたくさん植えられていた。私の在学中に3階建ての校舎よりも高い樹だったから、戦前に植えられたものだったのだろう。大学の敷地にもやはりイチョウの樹はたくさんあり、キャンパス内の道の街路樹の役割も果たしていた。秋になると銀杏が足下のそこここに見られ、近所の人が銀杏拾いに来ていたものだった。
今年は9月に9号台風が関東を襲い、台風の通過後に街を歩くと路上にかなりの銀杏が落ちているのを見かけた。しかし、全部が落ちてしまったわけではなく、やはりこの季節になると歩道に街路樹から落ちた銀杏の皮の踏み跡をみかける。銀杏そのものを見かけることは多くはないから、やはり拾い集める人がいるのだろう。自分で拾った経験はないが、街路樹産の銀杏をきれいに処理したものをもらうと、焼いてビールのつまみとしておいしくいただく。
イチョウの木には雌雄があって銀杏は雌株にしかできないが、雌株雄株の比はどれぐらいが自然なのだろう。幹の太さが一抱え以上もあるような古い大木の植わっている道路では、根元に銀杏の落ちてる木の比率が半分くらいはあるような気がする。それに対して直径20-30センチ程度の街路樹の道路では根元に銀杏を見かける比率はずっと低い印象。実生なら雄株雌株を区別して植えるのは困難だと思われるが、挿し木ならそれも可能だろうから、新しく作られた道路の街路樹では歩道に銀杏の皮が落ちるのを嫌がられて、雄株だけを植えるようにしているのかも知れない。ただ、そういう道路でも全く雌株がゼロではないのがちょっと不思議だが。
銀杏は黄色く色づいた落ち葉とともに落ちていた印象がある。しかし温暖化の影響か今日現在のイチョウの葉っぱはまだまだ緑色。
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