疾病と世界史の訳者の佐々木昭夫さんが翻訳した本に「ヨーロッパ帝国主義の謎 エコロジーからみた10〜20世紀」があります。著者はアルフレッド・W・クロスビーさんです。
この本の訳者のあとがきを読むと、「訳者が以前翻訳したマクニールの疾病と世界史の注を見ると、『コロンブスの交換』を参照すべきことをしばしば言い、また20世紀初めのスペイン風邪については、当時まだ刊行前だったクロスビーの”Epidemic and Peace, 1918”(1976)の草稿を読ませてもらったことを感謝している。本書巻頭の『はじめに』によれば、本書でもマクニールが最初の草稿から熱心に読んだという」という記載があります。
”Epidemic and Peace, 1918”は、「史上最悪のインフルエンザ 忘れられたパンデミック」という邦題で、2004年1月にみすず書房から出版されたので読みました。ただ、”Columbian Exchange”(1972)の方は邦訳がありません。また、やはりクロスビーの著書で”Germs, Seeds & Animals, Studies in Ecological History”(1994)というのがありますが、タイトルからして面白そうですし、こちらも多くの本で言及されています。
疾病と世界史も古い本ですが満足させてくれたので、”Columbian Exchange”と”Germs, Seeds & Animals, Studies in Ecological History”も読んでみたい気がします。ただ、日本語でなく英語の本を読むしかないのがちょっと。
英語で書かれているものでも、医学雑誌や医学書、そして洋ゲーのマニュアルなんかは、 テクニカル・ライティングというのでしょうか、外国人にも理解しやすいように書かれています。でも、一般書は私の英語力だと読むのに時間がかかるのが難点。今後、日本語訳が出ることはないだろうし、どうしたもんでしょう。
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