2009年4月25日土曜日
Doing思想史
テツオ・ナジタ著 みすず書房
2008年6月発行
著者の講演や講義録をまとめた本です。安藤昌益、荻生徂徠、懐徳堂、二宮尊徳、丸山真夫などがとりあげられています。安藤昌益について、全く孤立している思想家なのではなくて、当時の時代の思潮をふまえてああいう考え方がでてきているという分析はなるほどと感じましたが、その他は正直いって読んでいて今ひとつ面白さを感じ取れませんでした。エコロジーに関する所などは特に。まあ、今の私には共感できるような問題意識が備わっていなかったということなのでしょうが。
名前から著者は日系人なのだろうと以前から思っていたのですが、ナジタって何なのかが疑問でした。この本には著者の自分史が含まれているのですが、著者のご先祖様は広島の奈地田さんなのだそうです。著者のお父さんはハワイへ移住した方だそうですが、官約移民とその後のハワイへの移民の歴史をコンパクトにまとめてあって、その点は勉強になりました。
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